4ナンバートラックは1ナンバートラックと何が違うの?
車のナンバーにはいくつかの数字が書かれていますが、トラックには4ナンバーと1ナンバーが存在します。しかし、このナンバーの数字は何で分けられていてどの様なメリットがあるのでしょうか。
そこで今回は、気になる4ナンバートラックについて詳しく解説します。
Contents
全ての車両は分類番号で分けられている!
トラックに限らず、すべての車両は分類によってナンバーが付与されています。ナンバープレートの右上にある、地名の後の数字です。
この数字の頭が「5」であれば「5ナンバー」、「3」であれば「3ナンバー」と呼ばれることは、多くの人がご存知だと思います。そしてトラックには、1ナンバーと4ナンバーがあるのです。
では、自動車はナンバーの数字でどのように分類されているのでしょうか。
- 普通貨物自動車
- 乗車定員11名以上の乗合自動車(バス等)
- 普通乗用車
- 小型貨物車
- 小型乗用車
- かつては三輪貨物、現在は4ナンバーの補完。4ナンバーが埋まったら使用される
- かつては三輪貨物、現在は5ナンバーの補完。5ナンバーが埋まったら使用される
- 特種用途自動車
- 建設機械を除く大型特殊自動車
- 大型特殊自動車のうち、建設機械
4ナンバートラックは小型貨物車!
小型貨物自動車とは、軽貨物を含む文字通り小型の貨物自動車です。
4ナンバーのトラックというと、軽トラックをイメージする人もいるかもしれませんが、1tや1.5tなど、5t限定の普通免許でも運転できる軽以上の車両もあります。
トラックドライバーへの第一歩としても手ごろな、小回りの利くトラックです。また、ハイエースバンなども、次の項目で挙げる条件を満たしていれば、4ナンバーで登録することができます。
なお、4ナンバーの条件に挙げる項目をひとつでも上回る貨物自動車は、普通貨物自動車に区分され、1ナンバーとなります。
4ナンバーを取得する為の条件とは?
車両サイズの条件
まずは、「小型貨物車」というからには小型でなければなりません。全長4700mm、全幅1700mm、全高2000mm以下であることが、4ナンバーが取得できる車両のサイズです。
普通の2tトラックは箱車であれば高さでアウトですが、平ボディなら車両によっては4ナンバー登録できるものもたくさんあります。
実際に4ナンバーの平ボディや2tダンプ、レッカー車、アームロールなども走っていますし、5~6人乗りのWキャブもあります。
排気量の条件
排気量は2000cc以下である必要があります。意外かもしれませんが、最大積載量の制限はありません。実際に「見た目のサイズ感は2tで最大積載量3tの4ナンバートラック」なども存在します。
その他
貨物自動車用のナンバーなので、貨物自動車としての機能を備えていることが条件になります。
そのため、「座席部分より荷台部分のほうが広いこと」「荷物を載せるスペースの床面積が1㎡以上あること」「座席と荷物を載せるスペースの間に壁や仕切りがあること」なども条件となっています。
また、「最大積載量が乗車定員の重量よりも大きいこと」「荷物の積み下ろしのための開口部が縦横80cm以上あること」も、4ナンバーの条件です。
このように、4ナンバーとして登録するためには様々な条件があります。これらをすべて満たすことによって、はじめて4ナンバーとして登録することができるのです。
4ナンバートラックのメリットとは?
各種税金
普通貨物自動車である1ナンバーと小型貨物自動車である4ナンバーの税率には、区分による違いはありません。
そういう意味では1ナンバーに比べての税金上のメリットはありませんが、乗用車と比べれば税金は4ナンバーのほうが安くなります。
普通自動車の場合、自動車税は排気量で金額が変わりますが、貨物自動車の場合は最大積載量で決まります。そのため、3ナンバーと比較した場合は、4ナンバーのほうが自動車税は安くなります。
ちなみに軽自動車税の場合も、乗用よりも貨物用のほうが安くなります。
保険料
すべての自動車が加入しなければならないのが自賠責保険ですが、こちらは1ナンバーより4ナンバーのほうが安くなります。また、任意保険も1ナンバーより4ナンバーのほうが安い場合がほとんどです。
特に2tトラックの場合は、少しの構造変更で4ナンバーに変更できるのであれば、それは大きなメリットとなります。
ただし乗用と貨物用、自家用と事業用では後者のほうが保険料は高くなりますので、3ナンバーや5ナンバーからの変更を考える場合には、注意が必要です。
高速料金
1ナンバーと4ナンバーでは、高速料金も違います。1ナンバーは中型や大型料金となりますが、4ナンバーは普通車料金。
同じ条件のトラックであれば、1ナンバーのほうがおトクであるといえるでしょう。
見た目も小さい2tトラックと、大型トラックとほぼ同じサイズの4tスーパーロングは、どちらも1ナンバーであれば高速料金も同じ中型料金となります。
少ししか荷物を積まずに高速道路を走行するのであれば、中型料金が適用される1ナンバーの2tトラックではなく、4ナンバーの小型トラックを用意しておくことで、若干でも費用を抑えることができます。
軽自動車でなくても4ナンバー取得は可能!
4ナンバーは軽自動車というイメージの人もいらっしゃるかもしれませんが、トラックでも4ナンバーを取得できるということが、これまでの解説でおわかりいただけたと思います。
もちろん1ナンバーの2tトラックであれば、もっと高さのある荷台にすることもできるので、4ナンバーのトラックでは制約が多くなってしまう場合もあります。
けれど2tで満載になってしまうような荷物を積む予定がないのであれば、4ナンバーで登録できる小型トラックを視野にいれるのは、大きなメリットになるでしょう。
特に平ボディやダンプなどの場合は、4ナンバーを検討する価値は大いにあるといえます。また、ハイエースバンなどを4ナンバーとして登録するのも、維持費を安くするメリットに繋がります。
乗車定員を減らしても問題ないのであれば、条件を満たすように構造変更をして4ナンバーを取得するのもいいでしょう。
ただし乗用車を4ナンバーに変更する場合は、車検が1年になるということに注意しましょう。また、保険会社によっては改造車を受け付けないところもありますので、事前に確認が必要です。
まとめ
高さのないトラックなら、4ナンバーにすることで維持費を抑えられることがわかりました。自家用でも事業用でも、4ナンバーにはメリットがあるんですね。
小型トラックを所有する場合は、4ナンバーの取得を検討してみるのもいいかもしれません。