産業廃棄物ドライバーの仕事内容とは?勤務時間や平均給料・年収もチェック!
みなさん。産業廃棄物業界のお仕事内容がどのようなものかご存知ですか。転職を考えている人は、一度は調べてみたことがあるのではないでしょうか。
中でも産業廃棄物のドライバーに着目して、仕事内容、一日の流れや、勤務時間などについて調査してみました。
Contents
産業廃棄物の業務内容
産業廃棄物業界の仕事内容は、大きく3つに分類されます。
ドライバーとして働く
ドライバー業務とは想像通り、産業廃棄物を排出する会社や工場にトラックで向かい、廃棄物を処理場まで運ぶ仕事です。
ドライバーと分類されますが、運ぶだけでなく、トラックに廃棄物を積み下ろすのもドライバーの仕事になります。
運搬するものが産業廃棄物ということもあり、有害物質が含まれていることもあるため、多少の有害物質の知識が必要とされます。
また、大きなものを運搬することもあるため、「3K」といわれる仕事内容ではあります。しかし、産業廃棄物はどこの会社でも発生する廃棄物の処理になるため、社会的には重要な仕事だと言えます。
一般事務
事務業務では、回収された廃棄物を管理し、正しく処理されていることを確認します。そのため、顧客管理や集荷の確認など、事務職が行っている業務は多いでしょう。
最近では管理のIT化が進んでいるため、事務職でもITの知識が必要とされます。また、会社によっては営業職を兼任していることもあります。
事務職は肉体労働ではないため、年齢や病気のためにドライバー業務に携われなくなった人が異動することも多いです。
営業活動
産業廃棄物業者といえば、ドライバーのイメージが先行しがちですが、もちろん営業職も存在します。
営業職の人は産業排出物を排出する会社に赴き、自社の宣伝をしたり、行政への報告や、法的な処理方法を提案したりと、幅広い業務を行っています。
営業職の中には、自社を勧めるだけでなく、廃棄物の無駄を削減するための提案といったコンサルタント業務も行うため、法律の知識や、環境問題の知識といった、営業以外の知識も必要になってきます。
産業廃棄物ドライバーのスケジュール
次に一般的な産業廃棄物ドライバーの一日の流れを見ていきます。まずは自社に出勤し、自身の担当トラックに前日回収した廃棄物を重機で積みこむところから始まります。
次に積荷を確認し、指定された処分場に運搬して積み下ろし、その後契約している会社や工場に向かい、廃棄物をトラックに積み込み処分場へ運搬します。
このローテーションを繰り返し、1日に同じ現場を何往復かしたり、いくつかの会社を数社回ったりし、業務終了の時間が来たら自社に戻るという流れです。会社によっては泊まりや長距離輸送の業務も存在します。
産業廃棄物ドライバーの勤務時間と給料は?
「産業廃棄物を扱うドライバー」というお仕事の気になる勤務時間や給料について、いくつかご紹介します。
勤務時間と休日について
産業廃棄物ドライバーの雇用形態ですが、主に正社員、又は契約社員が多くなっています。勤務時間は基本的に朝8時~夕方5時までといった勤務時間が多いようです。
ただし、大規模な生産工場等、交代制で稼働している会社での回収となると、こちらも時間も合わせないとならないため、夜遅くに出勤して、早朝に仕事が終わるという所もあります。
また会社や工場では、基本的に土日が休みのところが多く、こちらもそれに合わせて土日は休日になるなど、安定して休みが取れるところが多いです。
しかし、建設現場などの「年中無休で稼働している」取引先の場合は、必然的に休みが取れなくなるといったことが起こる可能性もあります。
残業はあるのか?
各工場や会社を回る「ルート」が決められており、回る集積所の営業時間も決まっているので、1日の仕事量の変動はあまりないでしょう。
そのため、よほど突発的なルート変更や、回収先の追加など、イレギュラーがない限り、残業は少ない方だと言えます。
平均給料や年収はどのくらい?
産業廃棄物ドライバーの月収は平均、20~30万円ほどとなっており、年収も約300~400万円ほどとなっています。
ただ、大型トラックドライバーとなると月に25~30万円以上が可能となるため、会社によっては年収400万円以上が可能なところもあります。
産業廃棄物ドライバーのお仕事は、一定の決まった仕事を毎日行う「ルーティーン作業」が多いため、昇給額はあまり大きくありません。
ボーナスはあるのか?
産業廃棄物業者は現在、待遇がきちんとされているところが多い傾向があります。そのため、会社の業績により変動しますが、ボーナスが出る会社がほとんどと言ったところです。
ただし会社によって入社する際、「3年以上働いたら」という条件付きのところもあります
産業廃棄物の仕事で気になるポイント
産業廃棄物のお仕事で気になる点をいくつか以下にご紹介します。
産業廃棄物ドライバーに「向いている人」はどんな人?
あらかじめ1日のノルマが決まっているため、どんなに危険な廃棄物でもきっちりと運び切らなければいけません。
またドライバーとして公共の場を利用するため、常に安全運転をするという「責任感を持てる人」が仕事に向いていると言えます。
さらに、仕事上、どうしても重いものを運ばないといけなくなるため、「体力的に自信がある人」もこの仕事に向いていると言えます。
産業廃棄物業界で働くメリットとは?
タクシー運転手のようにその日の客数によって出来高が左右されるわけではなく、一日に回収に回る工場や顧客があらかじめ決まっている点がこの仕事の特徴です。
スケジュール通りに事業所を回ることさえできれば時間やノルマに追われることなく仕事を進めることができるでしょう。また、きちんとした福利厚生が整っている点にも注目です。
年一度の「昇給制度」を始め、「社会保険」、「賞与」、扶養家族に対して与えられる「家族手当」など手厚い制度を完備している場合が多いようです。
またほとんどの勤務先で制服の貸し出しも行っていますので毎日の洋服を心配することもありません。「退職金制度」がきちんとあるかどうかも求人票で確認しておくとよいでしょう。
産業廃棄物を扱う仕事の危険性とは?
産業廃棄物とはそもそも一般のゴミとして廃棄できない特殊な不要物のことを言います。
閉店した店舗で出た大型の家具やガラス類を始め、工場での鉄やコンクリートくず、燃え殻、紙くず、廃油など、大きさや重さもそれぞれです。
トラックへ積み込む際には実際に体を使い廃棄物を運ぶ必要があるため、運転以外で体力が必要な場面もあるでしょう。
また、有害物質を運ぶ際には防護服の着用を義務化するなど、安全性にきちんと配慮がなされている場合がほとんどです。
産業廃棄物 業界の将来性とは?
現在将来無くなる仕事としてさまざまな分野が囁かれていますがこの業界はどうでしょうか。産業廃棄物は、「モノ」の生産が途絶えない限り無くなる可能性は低く、必ず不要となる鉄くずや廃油等が存在します。
そのため工場や生産の場が無くならない限り、廃棄物処理の仕事も必要不可欠と言えるでしょう。そして、その廃棄物を工場から目的地へ安全・正確に運搬するという役割は存在し続けることが予想されます。
産業廃棄物を運搬するドライバー 必要な資格や免許とは?
以下では主に必要とされる免許の種類を列挙しています。必要資格は勤務先により異なりますので事前によく確認しておくことが大切です。
- 「大型免許」
- 「中型免許」
- 「小型移動式クレーン運転技能講習修了者」
- 「玉掛け」
最低でも「中型免許」を取っておけば4トントラックを運転することができますので、目安にしておくと良いでしょう。
また事業先によってはユニックのトラックを運転できるドライバーを必要としている場合もあるため、クレーンを操縦できる資格の取得も念頭に入れ、色々と調べてみることをおすすめします。
自分にしかできない技能を身に付ければ仕事の幅も広がっていくはずです。資格や免許についての補足ですが、以前普通車以外を運転するためには8トン未満の「中型免許」の取得が必要とされていました。
しかし、2017年の免許制度改正で「準中型免許」が新設され、これにより制約なしで中型の運送用トラックを運転できるドライバーが増えてきました。
しかし、それでもまだ業界内の人手不足は深刻なようです。そのため、求人も比較的多く、さらには入社後に資格を取らせてくれる会社も多いので未経験者にもチャレンジしやすい業界だと言えます。
まとめ
上記で述べた通り今後も安定が見込める業界であるため転職のしやすい業界と言えるでしょう。また給与や福利厚生も安定して支給してくれる企業が多いため安心して長期勤務が可能です。
人手不足という面を逆手に取って人にはできない仕事に挑戦してみるのも良いかもしれません。