高卒者はハローワークを使うべき?高卒者がハロワを効率よく利用する方法について
高卒予定者の方が就職活動にハローワークの利用を考えることがあると思いますが、失業者でもないのに利用できるのか気になりますよね。
そこでここでは、高卒予定者のハローワーク利用に関して詳しくご紹介していきたいと思います。
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ハローワークは失業者だけの施設ではない!
「ハローワーク」は、正式には「公共職業安定所」といいます。略して「職安」とも呼ばれている、国が運営する機関です。
管轄しているのは厚生労働省で、直接運営しているのは都道府県の労働局。利用は無料です。
ハローワーク自体には管轄する地域がありますが、全国のデータがオンラインでつながっているので、利用者はどの地域からでも利用できます。
ハローワークや職安というと失業者が利用するイメージですが、新卒採用の求人も取り扱っています。
大学や短大、専修学校等の新卒採用とは別に、中学・高等学校の新規卒業者を対象とした求人の取り扱いも行っているので、利用する価値は大いにあります。
ただし中学・高校卒業予定者を対象とした求人活動については、ハローワークが学校と協力して指導援助を進めています。
高卒者や高卒予定者がハローワークを利用するには?
高卒者のハローワーク利用
ハローワークには、学歴不問の求人も多数あります。窓口で聞くのが不安であれば、ハローワークインターネットサービスを使ってみましょう。登録などは一切せずに求人情報を検索できます。
こちらの情報を入力する必要はなく、あくまで検索する求人内容の条件を入力することになります。
その際に「詳細検索条件」を押すと、さらに細かい条件を指定するページが開き、「学歴」の項目が出ます。その項目の「不問」にチェックを入れると、学歴不問の案件が検索できます。
任意の項目はすべて空欄でも検索可能なので、一度試してはいかがでしょうか。学歴不問の案件が数多くあることを見れば、窓口にも安心して相談できるはずです。
高卒予定者のハローワーク利用
高卒予定者および中卒予定者がハローワークの求人を利用するには、学校を通さなければなりません。中学生・高校生への求人活動はハローワークを通さなければならないことになっているからです。
ハローワークインターネットサービスは「新卒・既卒求人」を選べるようになっていますが、すべて大卒や専修卒等以上の案件です。
高卒予定者でハローワークを利用したいならば、進路指導の教諭に相談してみましょう。
ただし、就職が決まらないまま卒業となれば、ハローワークで学歴不問の企業を紹介してもらうことができますので、その場合はハローワークに行ってみましょう。
ハローワーク利用のメリットとデメリットは?
公的機関であるため支援制度が充実している
公的機関であるハローワークには、さまざまな支援制度がありますが、なんといっても目玉は「求職者支援制度」でしょう。
失業保険の受給資格がある者には「公共職業訓練」、受給資格がない者には「求職者支援訓練」があり、WEBデザインやプログラミング、CAD、グラフィックデザインなどのPCスキルだけでなく、ネイリストや食育指導員、アロマセラピスト、医療事務など実にさまざまな分野の職業訓練が受けられます。
受講費用は基本的に無料で、必要なのはテキスト代のみ。さらに条件を満たせば給付金が受けられる場合もあります。受講中も求職活動は継続できるので、非常に大きなメリットといえます。
地元企業に強い
職業安定法には、公共職業安定所(ハローワーク)が求人を紹介する際には、可能な限り転居が不要な職業を紹介することが定められています。
そのため、ハローワークには管轄地域の求人が多く集まっています。居住地での求職はもちろん、UターンやIターンでの就職を考えている人にも使いやすいというメリットがあります。
求人数が非常に多い
ハローワークが無料で利用できるのは、求職者だけではありません。求人を依頼する企業側も無料で利用できるため、ハローワークには実にたくさんの求人が寄せられます。
民間の求人サイトは、求人を掲載するにはそれなりの費用がかかります。掲載自体は無料だとしても、サイトを通しての応募で採用に至った場合には手数料が発生します。
その予算は決して安いものではないため、中小零細企業などは無料で利用できるハローワークにしか求人を出していないところもあります。
裏を返せば、地元の小さな優良企業の求人に出会えるかもしれないのです。
個人的なサポートが期待出来ない
ハローワークは相談員が担当者制ではないため、行くたびに対応が違うといった事態になることもあります。そのため個人的なサポートを受けるのが難しいというデメリットが生じます。
ただし、おおむね35歳未満で正社員を目指す人を対象とした「わかものハローワーク」というプロジェクトでは、担当者制での個別支援を行っています。
インターネットサービスには公開していない求人もあるので、35歳未満の人は最寄りのハローワークに問い合わせてみてください。
求人企業の良し悪しが分かりにくい
ハローワークは企業側も無料で利用できるうえに、掲載にあたって審査がありません。そのため、蓋を開ければブラック会社だったということも有り得ます。
職員も企業の情報をしっかりと把握しているわけではないので、自分で見極める必要があるのはデメリットといえるでしょう。
不安に感じる点があれば、ためらわず職員に相談するようにしましょう。
職員によって差が出る
ハローワークは公的機関のため、どうしても中にはいわゆる「お役所仕事」と思いたくなるような職員もいます。
先述のとおり担当者制ではないので、日によっては事務的な対応をする人に当たってしまうこともあるでしょう。逆にいえば、とても親身になってくれる職員に当たることもあります。
一度不快な思いをしたからといって諦めず、また足を運んでみることも大切です。
高卒者の就職エージェントの利用について
企業側の質が高い
ハローワークは企業側も無料で利用できるため、経営状態の悪い企業も求人を掲載できますが、就職エージェントはそれなりに費用がかかるため、求人費を割くことができる企業の求人が集まります。
また、エージェント側も求職者をサポートするための情報収集を行っているため、企業の詳細を知っています。
営利目的の民間企業である以上、いくら企業側が顧客とはいえ、看板に瑕がつくような可能性はかなり低いといえるでしょう。
結果として就職エージェントには、大手か否かに限らず、必然的に質の高い企業の求人が集まりやすいといえます。
エージェントサポートが充実
就職エージェントとは、キャリアコンサルタントが専任で就職活動を最後までサポートしてくれるサービスです。
どんな仕事をしたいのかがわからない人にも、その人に合った企業を一緒に探してくれます。また、提出書類の添削や面接対策、日程の調整などもサポートしてくれますし、条件交渉などもしてくれます。
わからないことや不安なことも相談に乗ってもらえるので、より自分に合った企業を見つけることができるといえます。
ただし、高卒者の場合はエージェント選びも注意しなければなりません。大手の転職エージェントでは、職歴のある即戦力をターゲットとしているところが少なくありません。
また、大卒者の求人ばかりということもあります。エージェントを選ぶ際は、高卒に強いところを探してみましょう。
まとめ
ハローワークにはデメリットももちろんありますが、メリットも数多くあります。いきなり職安に行くのはハードルが高く感じられる場合は、まずはハローワークインターネットサービスを見てください。
もしかしたら、希望にぴったり合う地元企業に出会えるかもしれませんよ。