パッカー車の名前の由来は諸説あり!パッカー車の語源について解説
2019/06/06
パッカー車と言えば一般廃棄物や産業廃棄物を収集してくれ、私達の生活に欠かせない存在のトラックですよね。
一般的にはゴミ収集車と呼ばれることが多く、業界内ではパッカー車と呼ばれていますが、なぜパッカー車と呼ばれているのかご存知でしょうか。
そこで今回は、パッカー車と呼ばれている由来からパッカー車の仕組みまで詳しくご紹介していきたいと思います。
Contents
パッカー車とは
「パッカー車」とは、家庭ごみから家具などのごみを圧縮し、自動的に荷台の中に押し込む機能の付いた車のことです。
朝のごみの回収に来ているのがまさにこの「パッカー車」です。
パッカー車は別名「塵芥車(じんかいしゃ)」「塵芥収集車」とも呼ばれます。呼び名は違いますが、中身は同じ車のことを指していて違いはありません。
普段街で見かけるパッカー車は大体2tサイズですが、工場を回るパッカー車の中には4tといったサイズもあるそうです。
呼び方の由来は?
「パッカー車」は特徴的な名前ですが、この名前の由来にはいくつかの説があります。
英語のPackが由来説
英語には「pack」、日本語で「詰める」という意味の単語があります。一つ目の名前の由来の説は、パッカー車はこの「pack」が由来になっているのではないかとも言われています。
車両の商品名やディーラーの名称説
パッカー車の名前の由来はアメリカの「PACCER社」である、とか、有名なディーラーの名称であるという説もあります。
PACCER社はアメリカの老舗トラックメーカーで、戦時から活躍していた会社です。戦後アメリカ軍がPACCER社のトラックを日本に持ち込んだことで、日本の会社がPACCER社をまねて「パッカー車」と名付けたという説がもう一つの説です。
正式名称は塵芥車
名前が覚えやすい「パッカー車」ですが、実は正式名称はパッカー車ではありません。
パッカー車の正式名称は「塵芥車」です。「塵芥」はゴミを表し、パッカー車の役割と一致します。
正式名称が塵芥車であるため、免許証に記載さるときにはパッカー車ではなく、塵芥車と記載されます。
塵芥車は区分が特種用途自動車なので、ナンバープレートの数字が8から始まるという特殊な車両です。
パッカー車の仕組み
それでは、次にパッカー車の仕組みについて詳しく解説していきます。ひとえにパッカー車とは言っても、場面に応じていくつかの車種があります。
プレス式
「プレス式」はパッカー車の中で最もパワーのある車種です。主に家具などの粗大ごみを回収する際に使われます。
プレス式のパッカー車はごみを粉砕してから荷台の奥に収納します。冷蔵庫やソファーも粉砕できるほどの力を持ち、大きなごみの回収にはもってこいです。
回転板式
回転板式のパッカー車は主にゴミの回収で使用されます。街中でよく見かけるあの車両です。
回転板式のパッカー車はプレス社ほどのパワーがないため、回収対象は一般ごやそれほど大きくないゴミに限られます。
ロータリー式
最後に、最近あまり見かけなくなったロータリー式のパッカー車を紹介します。
ロータリー式のパッカー車は荷台がドラム缶のようになっていて、中でドラムとスクリューが回転し、ごみを荷台の奥の方へと押し込んでいきます。
ロータリー式ではゴミが潰されないので汚水やくずが飛散せずきれいにゴミを回収することができます。
まとめ
パッカー車の名前の由来は英語の「pack」であるとする説と、アメリカの老舗トラックメーカー「PACCER社」から来ているとする説があります。
パッカー車には「塵芥車」「塵芥収集車」という別名もありますが、中身はどれもみな同じで、違いはありません。
普段呼ぶ名称としては「パッカー車」を使い、免許などの正式名称での表記が必要な場合は正式名称である「塵芥車」を使うというイメージでいるといいかもしれません。