パレットとは?種類とサイズをまとめてみました
運送会社でお勤めの方は誰もが見た事があるのがパレットですが、実はこのアイテムは用途・荷物に合わせて種類やサイズが意外と豊富なのです。
今回はパレットの種類・サイズについてをわかりやすくご紹介いたします。
Contents
物流に欠かせないパレット
パレットというのは簡単に説明すると荷物を載せる板のことを言います。
パレットに荷物を載せることによって荷崩れしにくくしたり、荷物の管理がしやすくなるので物流には欠かすことができない存在になっています。
パレットには色々なサイズや色や材質があるのですが、どのパレットにも共通するのがフォークリフトの「差込口」です。
この差込口にフォークリフトの爪を差し込んで、パレットの奥の方まで爪を差し込み安定した状態で荷物を運べます。
さらにパレットは荷物の管理にも使われますが、荷物を載せた状態でそのまま保管することも可能なのです。こうした理由から現在の運送会社にはパレットを欠かすことができないのです。
ちなみにパレットの無い運送会社はほとんどありません。
パレットのサイズについて
現在日本で使われているパレットのサイズは100種類くらいあると言われています。日本で初めて使われたパレットのサイズは1100×1100×144(mm)でした。このパレットはパレットの基準サイズです。
しかしながら輸送する荷物が多様化する中で、取り扱う商品の大きさに合ったサイズのパレットが製造されてきたため、日本国内だけでも業種ごとにおよそ100種類ものサイズのパレットが揃ってきているわけです。
また、在庫の管理をするためには同じサイズのパレットを使う必要があります。なぜならば管理するのにサイズが違うと荷崩れの原因になったり、数の把握が難しくなってしまうからなのです。
余談ですがパレットのサイズは国によって変わるようです。また、パレットの材質によってもサイズや形状が多少違うこともあるようです。
どのパレットが良いのかはその業界で取り扱っている商品によって変えられます。
パレットには荷物に合わせた種類がある
物流で欠かすことができないパレットですが、パレットは荷物に合わせて色々な種類があります。ここではパレットの種類についてご紹介いたします。
平パレット
平パレットは「平パレ」などと言われているフラットな構造をしているパレットです。パレットの上には何も特定の構造物はなく、すのこを上下に重ねたような形状をしています。
上下の板の間には空洞があって、その空洞にはフォークリフトの爪を差し込める差込口があり、荷物の管理や移動ができる一般的なパレットです。
一般的な運送会社で荷物の輸送に使われたり、運んだ荷物をそのまま倉庫に入れて管理させるのに利用されています。
フォークリフトを使って一度に荷物を移動させられるので、人の手を必要としないというメリットがあります。
ボックスパレット
ボックスパレットは箱型の構造をしています。箱の壁になっている部分は取り外すことができるようになっているタイプが多いです。
例えばスーパーなどに行った時に売り場に商品を補充するために使っている細い台車がありますよね。
あのタイプをボックスパレットといったりします。もちろんボックスというくらいですので3方向の壁があるタイプのものを指していいます。
やはりこちらも側面が開閉できるので埃をかぶってほしくないものを置いて輸送することができます。
ロールボックスパレット
ロールボックスパレットというのは囲いが付いていて車が付いている構造をしています。ロールパレットやかご台車などという呼び方をする人もいます。
このタイプのパレットはキャスターが付いているので、大量の荷物を人が楽に運べます。
このタイプのパレットを使っている宅配業者もいますよね。
ボックスパレットの側面は取り外したり折りたたんだりすることができるものもあるので、カバーや保冷素材のカバーを付けて、荷物を運ぶのに使うこともあります。
シートパレット
シートパレットは合成樹脂や特殊クラフトという素材で作られた薄いシート状の構造をしています。
あまり目にする機会はないかもしれませんが、お米などの穀物や家畜の飼料を詰め込んだ袋を輸送したりする時に利用されています。
このパレットを運ぶ時には一般的なフォークリフトを使うことはできませんので、専用のフォークリフトを使って移動させます。シートパレットのメリットは軽いという点です。
人の手で運ぶことができるので使いやすくて喜ばれています。
パレットの材質とメリットデメリットについて
ここではパレットの材質、そしてそれぞれの材質のパレットのメリットをそれぞれご紹介いたしましょう。
木製パレット
木製パレットは一般的なパレットです。材質は木で作られていて非常に丈夫に作られています。見た目はすのこを上下に合わせてくっつけたような形状です。
建設業界でも運送業界でも多く使われているのでどなたでも一度は眼にしたことがあるでしょう。
木製パレットのメリットは強度があり壊れても修理が簡単にできる点です。また、作る時もコストが安く釘を外せば燃えるゴミなので、廃棄コストが安いという点です。
デメリットは湿気に弱いという点と防腐剤が使われていると処分が大変という点です。
樹脂製パレット
樹脂を簡単に言うとプラスチックです。プラスチックは軽くて丈夫なのに耐荷重性があり、多くの荷物を載せて輸送することができます。
木製パレットのように水に弱いということもありませんし、防腐剤などの仕様もしていません。
軽くて衛生的なのがメリットです。デメリットは破損すると修理が困難であるという点、そして廃棄する時には燃やせないので産業廃棄物として処理する必要があるという点でしょう。
つまり木製よりも廃棄コストが高くなる可能性があることになります。
金属製パレット
あまりお目にかかるものではありませんが、金属製パレットもあります。金属製パレットのメリットはとにかく強度が高いという点、そして耐久性が非常に良く長く使うことができる点もメリットと言えるでしょう。
しかも金属といってもアルミ合金が多いので耐腐食性に優れています。ただしいくらアルミだと言ってもパレットの大きさになるとかなりの重さになるので、人の手でパレットを準備するのが大変です。
こうした理由から金属製パレットの需要は低めです。
捨てパレットと呼ばれるワンウェイパレットも!
使い捨てパレットの素材は紙です。紙でできたパレットは非常に軽量で女性でも持ち運びが簡単なのが特徴です。紙と言っても材質は丈夫なクラフト紙で、非常に丈夫で軽くてコストが安くすみます。
最大のメリットは場所を取らないでパレットを保管できるという点でしょう。ただしクラフト紙なので耐水性はほとんどありません。耐久性もほとんどないので1回使ったら次は使えないというデメリットがあります。
これが使い捨てパレットと言われている所以です。
ただし使いまわしをしているパレットだと困るという場合などには一回きりで捨ててしまうことができるので、特に感染症予防をしたいと思う取引先への納品には喜ばれるかもしれません。
まとめ
今回はパレットのサイズについて、パレットの種類について、そしてパレットの素材やそれぞれのメリットとデメリットについてご紹介いたしました。
この記事がパレットについて知りたいという方のお役に立てれば幸いです。