キャリアカーの運転手になるには?キャリアカードライバーの仕事内容と給料
キャリアカーは車両運搬車とも呼ばれるように、車を輸送する車両です。輸出用の新車や故障車など運ぶ車は様々ですが、車が好きな人にとっては楽しい仕事かもしれません。
そこで今回は、キャリアカー運転手の仕事内容や待遇について知りたい方のために、キャリアカーの運転手がどのような働き方をしているかや給料などをわかりやすくまとめました。
Contents
キャリアカー運転手の仕事内容
まずは基本的な情報として、キャリアカー運転手がどのような仕事をしているのか押さえておきましょう。
キャリアカーとは
先に述べたとおり、キャリアカーとは車を運搬するための車両です。ということは当然、その運転手も車を扱う現場を行き来することになります。
代表的なケースとしては、自動車メーカーに勤める場合。輸出用の新車などはキャリアカーによって運ばれます。
また、中古車販売を営む会社でもキャリアカーの仕事があるでしょう。オークション会場まで販売車両を輸送する際にはキャリアカーが使用されます。
このほか、自動車整備会社が故障車を運搬する場合にもキャリアカーが用いられるなど、キャリアカーは社会の様々な場面で使用されています。
キャリアカー運転手の仕事の流れ
次に、キャリアカー運転手の一日の仕事の流れを追っていきましょう。出社してまず行うことは、乗務するキャリアカーの日常点検です。
それが済んだら事務所で始業点検を行い、その日一日の業務の内容を把握することになります。キャリアカーを運転して現場に到着後、商品である車両を積み込み、納車先へ移動します。
ひとつの納車先で車両を降ろしたら次の納車先に向かう、というルーチンを割り当てられた納車先のぶんだけこなします。
ルートを回り終わったら帰社します。会社へ到着したら給油と洗車作業を行い、事務所にて終業報告をして一日の業務が終わりとなります。
キャリアカー運転手の待遇と給料
次に、キャリアカー運転手の労働条件について見ていきましょう。
キャリアカー運転手の給料
キャリアカー運転手の給料は、所属会社の規模やどんなタイプのキャリアカーを運転しているかによって変わってきます。
中小企業よりも大手企業のほうが給与水準は上ですし、ローダータイプのキャリアカーの運転手が300万~400万の年収になる一方でトレーラータイプのキャリアカーの運転手では500万~600万も狙えるといったように、
幅が広いため一概にこうだとは言い切れません。参考までに平均を述べておくと、年収400万~500万円の範囲と言われています。
実際の求人情報を見てみても、とある地方の会社の大型キャリアカー運転手は年収340万円~500万円という条件で募集しています。概ね上記の範囲に合致していると言えるのではないでしょうか。
キャリアカー運転手の福利厚生
福利厚生は会社によって制度がまったく異なることも珍しくないため、給料以上にばらつきが大きい面があります。
また同じ会社であっても、契約社員としての勤務なのか正社員としての勤務なのかによって差が出てくることもあるでしょう。
それを踏まえたうえで言えることとしては、キャリアカー運転手の福利厚生は他のドライバー職と特別差異がないということです。
たとえば先程の求人の会社では、育児補助金や介護支援補助金、定型スポーツジムの割引制度、レジャー施設割引制度、メンタル相談制度、アパート仲介手数料補助といったものを福利厚生として掲げています。
これらはいずれも通常の運送会社でも見られる制度です。
キャリアカー運転手の残業・休日
キャリアカー運転手の仕事は近場への輸送だけとは限らないうえ、一日に複数回の往復をこなすこともあります。
遠方のディーラーに納車する場合などはその日のうちに家に帰れない可能性もあり、残業がないとは決して言えません。
ただし、そのような状態が連日続くケースは稀です。忙しい日とそうでない日の差が大きい仕事と考えておくのがよいでしょう。
また、そもそも納車先が原則的に法人であることもあって、年末年始やゴールデンウィーク、お盆休みといった長期休暇は問題なく取れる場合が多いとされています。
キャリアカー運転手の仕事の特徴
ここからは、キャリアカー運転手の仕事に特有の特徴を紹介していきます。
いろいろな車を輸送できる楽しさがある
何と言っても車を輸送する仕事なので、いろいろな車を間近で取り扱うことができます。新車を運べる楽しさはあるでしょう。
また、これはドライバー職全般に言えることですが、運転が主な仕事となるため、車の運転が好きな人や得意な人にとっては転職となり得ます。
丁寧・正確な仕事が求められる
運ぶ商品は納車前の車なので、傷をつけてはいけません。
複数車両を積むときはバランスがとれるように工夫する、車が滑らないようしっかり固定する必要があるなど、丁寧かつ正確な仕事が要求されるでしょう。
急な予定に対応できる柔軟性が必要
キャリアカー運転手には突発的に仕事が入る可能性があります。というのも、たとえば整備工場などではいきなり車が持ち込まれることもあり、いつ輸送の需要が発生するかが読みにくいからです。
そのような場合、キャリアカーを故障車がある場所まで走らせねばなりません。必然的に毎回違う場所で作業をすることになりますから、急なスケジュール変更に対応できる柔軟性と体力が必要です。
一人でできる職人気質の仕事
他のドライバー職にも言えることですが、運転は一人で行うものです。
他人との関わりが煩わしく一人で働きたい人や、できるだけ人目を気にせず仕事がしたい人にはおすすめの職種と言えるでしょう。
キャリアカー運転手に必要な資格・免許
キャリアカー運転手の職に就くためには、どのような資格を取得する必要があるのでしょうか。
運転免許
ドライバーとしての仕事ですから、まずは運転免許を所有していなくては話になりません。キャリアカーはその性質上、車を運搬できる程度には車体が大きくなります。
比較的小さなキャリアカーであっても、普通免許で運転できる範囲は超えてしまうでしょう。したがって、中型免許以上の運転免許を取得する必要があります。
ちなみに、キャリアカーへの積み込みは運転手自身が行うのが一般的であるため、普通自動車の運転にも慣れておかなければなりません
(中型以上の免許を所持していることが大前提なので資格の上では問題になりませんが)。
牽引免許
車両総重量750kg以上の車両を牽引するためには牽引免許が必要です。
キャリアカーのトレーラー部分は、荷物を積載した状態では750kgを超えます。したがって、運転手になるには運転免許の他に牽引免許を取得しなければなりません。
未経験からの応募は可能か?
昨今ドライバーのなり手が不足していることもあって、未経験者の応募も受け付ける会社が多くなっています。
ただし、運転免許はあらかじめ所持しておいたほうが採用されやすいでしょう。
まとめ
キャリアカー運転手は給料が比較的安定しており、長期の休みも取りやすい職種です。
車好きの方にはおすすめできる仕事ですので、興味のある方は必要な資格の取得にチャレンジしてみるとよいでしょう。