ダンプカーの構造/仕組みについて詳しく解説!気になる内部/外部構造は?
工事現場、建設現場などで多く使用されているダンプカーは、どのような構造になっているのでしょうか。ここでは色々な種類のダンプカーの構造について紹介していきたいと思います。
Contents
ダンプカーとは?
トラックやダンプカーは大きく二つの部品によってできています。それが
- 「ボディ」
- 「シャーシ」
と呼ばれる部分です。
ボディの部分はイメージがしやすいかもしれません。シャーシは基本となる骨組みの部分で、このシャーシに運転室やエンジンなどさまざまな部品を取り付けていって一台の車が完成します。
そのシャーシに「ダンプ」を架装したものがダンプカーということになります。ダンプはもともとは英語で「一気に落とす」という意味があります。その名前の通りに荷台に積んだ荷物を一気に落とすことができるのがダンプカーなのです。
ダンプカーには色々な種類があり、一般的な後方に降ろすだけではなくサイドに降ろすものなどさまざまです。
形態によって分類すると2種類
普通ダンプトラック
一般道路を走るダンプカーが普通に見かけるのは普通のダンプトラックです。サイズによって小型・中型・大型とあり、それぞれの大きさに必要な免許が必要となります。
- 土砂ダンプ・・・現場から現場へ土砂を運ぶ
- 土砂禁ダンプ・・・プラスチックや発泡スチロールを主に運んで土砂を運ぶのが禁止されている
があります。
重ダンプトラック
こちらは最大積載量が11tを超えるような巨大なトラックです。大量の土砂を運ばなければいけない大規模な土木工事、ダムの建設現場などで使用されるものです。
その積載量は最大で300tにも及ぶものがあり、車両価格も数千万円から数億円に及ぶものまであります。その巨大さゆえに一般道路を走行することが禁止されており、現場でのみ走行することが可能です。
ダンプカーの基本構造について
トラックに荷台を架装
基本は元となるシャーシにボディや荷台を架装していき、ダンプを架装したものがダンプカーとなります。
油圧シリンダー
ダンプカーは荷台部分を傾けることで後方やサイドに一気に積み荷を降ろすことができるというものです。その荷台を傾けるために使用されるのが油圧シリンダーです。
土砂排出の構造について
一般的なリアダンプ
もっとも多い種類のダンプカーです。荷台の前の部分が上昇することで後方から一気に積み荷を降ろします。
良く使用されるダンプカーではありますが、前方部分がかなり高くまで上昇するために高さがある場所でしか使用することができないことと、後方にまとめて積み荷を降ろしますので広い範囲には降ろすことができないという欠点があります。
それを解決したのがサイドダンプです。こちらは後方ではなく左右に積み荷を降ろすものです。リアダンプよりも広い範囲に降ろすことができるので土砂を幅広く降ろすことができます。
また、高さがそれほどない場所でも使用できるというメリットがあるものの、サイドに降ろす時に車体のバランスを崩しやすいという欠点や車体価格が高いという問題があります。
左右にも下ろせる三転ダンプ
リアダンプとサイドダンプの両方の性能を兼ね備えたダンプが三転ダンプです。後方、左、右と三方向に積み荷を降ろすことができるために利便性が高く、さまざまな場所で使用できる強みがあります。
しかし構造が複雑になっているために
- 故障しやすい
- 修理費用がかなり高くなる
- 車体価格が高くなる
など欠点があるダンプでもあります。
高所作業が可能なリフトダンプ
リフトダンプは荷台部分がそのまま上方に上がっていくというダンプです。運転席から、もしくは外部からリモコン操作をすることが可能となっているために利便性が良くなっています。荷台がそのまま上がっていくために高所で荷物の積み降ろしができるというメリットがあります。
ただし高所で重量のある荷物の積み降ろしを行うために重心バランスが非常に悪く、事故の際には被害が大きくなる危険性もあります。重心バランスを守るためにはアウトリガーなどで車体を固定する必要があります。
アウトリガーはクモの足のように地面と車を固定するものですが、広い場所を必要とするために使用できる場所を選ぶものでもあります。
深ダンプには土砂が積めない
ダンプカーは土砂を積載しているイメージが強いのですが、種類によっては土砂を積むことができないダンプもあります。それが
- 「深ダンプ」
- 「土砂禁ダンプ」
と呼ばれるダンプです。荷台の側面や後方の煽りが高くなっているために、普通のダンプよりも荷物を積むことができるようになっているものです。
そのためギリギリまで土砂を積載すると過積載になってしまいます。過積載での走行は道路交通法違反になりますので避けなければいけません。
そのため土砂禁ダンプは
- 「かさばる」
- 「大きい」
- 「比重が軽い」
ものを運ぶのに利用されます。
- プラスチック
- 発泡スチロール
- 段ボール
などを運ぶのに適していると言えるでしょう。
まとめ
ダンプカーはさまざまな用途に使用される車両で、それだけに多くの業種で利用されています。用途に合わせた幅広い種類があるのも特徴で用途に合わせた車両を使っていくようにしましょう。