過積載は1割でもオーバーしたらNG!事故につながるため要注意!

   

過積載が危険だということがわかっていても、なかなか根絶が難しい問題でもあります。捕まった時の罰則は怖いけれど1割までの過積載なら大丈夫というお話を耳にしたドライバーも多いでしょう。

今回は過積載の噂の検証と罰則についてご紹介いたします。

重大な事故につながる過積載

トラックには最大積載量が定められていますが、できるだけ多くの荷物を輸送すれば輸送コストが削減できるためなのか、過積載が後を絶たない状況が続いています。確かに過積載をすれば一度に多くの荷物を輸送できるかもしれません。

ですが過積載をすることによって大きな事故につながる可能性があるのです。例えば大量に荷物を積み込むことで重心が高くなってバランスを崩しやすくなりますよね。

その状態で走行するとカーブを曲がる時にバランスを崩して横転したり、対向車線にはみ出して事故を起こす危険性が高まるのです。実際に過去に過積載が原因で起こった大きな事故を例に挙げてみましょう。

1949年千葉県で起こった実際の事故です。過積載のダンプカーが下り坂でブレーキを踏んでも止まれずに踏切の中に侵入し、列車と衝突する大きな事故が起こっています。

とても危険だということがわかりますね。

過積載1割は検挙されないって本当?

トラック業界でお仕事をしている方の多くが一度は聞いたことがある「1割の過積載なら捕まらない」という話。確かに1割の過積載の場合は検挙されないケースが多いのは事実です。

その理由は計測器に乗った時に1割程度の場合は計測が難しいのです。

他にもトラックには電飾がつけられていますけれど、トラックによっては電飾が多くつけられているケースもあるので、過積載の重さなのか電飾の重さなのかの判断が難しいのです。

さらにトラックの重量を測定するための装置の性能によっても差が出るでしょう。全ての地域で高性能の測定器が設置されているわけではないので、1割程度の過積載では検挙率が低くなってしまうのです。

これらの事情によって1割くらいなら検挙されないという噂話が流れているのです。

過積載の厳しい罰則について

もし過積載で検挙されてしまった場合の罰則について、わかりやすくご紹介いたします。

運転手への罰則

過積載で検挙された場合のドライバーへの罰則は想定しているよりも厳しいもので、過積載が5割未満で検挙された場合には、違反点数として2点の減点をされ反則金3万円の支払いが命じられます。

次の段階では5割~10割の過積載の場合で、3点の点数減点と反則金4万円の支払いが命じられます。

10割を超えた過積載で検挙された場合は6点の減点と6か月以下の懲役または10万円以下の罰則金の支払いが命じられます。

このようにドライバーにもかなり厳しい処分が行われるので、くれぐれも過積載をしないような健全な運行を心掛ける必要があるのです。

事業者への罰則

ドライバーだけに厳しい罰則があるわけではありません。当然過積載をすることを許していた事業者にも厳しい罰則が設けられています。

例えば1回目に違反をした場合は違反に使われたトラックの車両使用停止処分の罰則が与えられます。

さらに再度違反をした場合で過積載の割合が5割~10割未満の場合で、3年で4回繰り返した場合には事業停止処分、これ以上の違反をした場合には事業許可取り消し処分が課せられます。

かなり厳しい処罰があるのは人の命がかかわってくるからです。

その条件は事故によって死傷者を出した場合、社会的影響が大きい事故を起こした場合、過積載が日常的かつ計画的だった場合などです。

荷主への罰則

罰則はドライバーと事業者だけではなく荷主にもその責任を問うものになります。

もしも荷主の荷物の輸送を行う時に過積載をしていたことが発覚した場合、または荷主にも責任があると判断された場合には次のような罰則が設けられています。

警察署長から再発防止命令が発せられます。

もちろん再発防止命令が発せられた後で改善が行われれば問題はありませんが、繰り返し同じ違反を繰り返させるようなことがあれば、荷主に対して6か月以下の懲役か、もしくは10万円以下の罰金刑に処せられます。

特に荷主には事業者に対して命令したりするなどの悪質な行為をしないように厳しい処罰があるので、運送業者に対して無理難題を申し付けることは避ける必要があります

過積載の危険性とは?

過積載はどうして危険なのでしょうか、詳しい理由をわかりやすく説明いたします。

制動力の著しい低下

トラックには最大積載量が設けられていますが、この最大積載量を守ればトラックの制動力を維持することができるのですが、過積載をするとブレーキを踏み込んでから停止するまでの制動距離が伸びていきます

これは車の重量が多くなるからですね。

トラックドライバーは荷物の量で制動距離を把握しながら走行してはいますが、停車する時に前に乗用車が割り込んだ場合、制動距離を考えると急ブレーキを踏み込まなくてはならなくなります。

もし止まれれば荷崩れくらいで済みますが、止まれなかった場合には大きな事故になる危険が非常に高くなってしまうのです。

荷崩れ・落下の原因

トラックのドライバーをした経験を持っている方なら誰もが一度は経験するであろう荷崩れ。荷崩れをする瞬間を思い出すとぞっとするという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

荷崩れの原因は過積載だけではありません。

でも過積載をしている時の荷崩れは中の荷物に甚大な被害を与えるのは事実です。過積載をしている時にいつもよりもブレーキを踏み込んで止まった後、再び発進した時に荷崩れが起こりやすくなりますよね。

商品の形状にもよるかもしれませんが、荷物によっては破損してしまうのを免れないこともあるので過積載をしない方が良いのです。

車両の寿命低下

トラックはとても頑丈に作られている車両ではありますが、最大積載量を守って使用していた場合と過積載を繰り返し行った場合とでは車両の寿命も変わります。

無理な重さの荷物を輸送し続けたことによって本来の寿命よりも短命になることがあるのです。

例えば車軸に強い負担がかかってしまい、繰り返し使っている内に破損してしまって大きな事故につながることもあるのです。車軸だけではなくタイヤにも重大なトラブルが起こる可能性があります。

高速道路の走行中にタイヤが外れたりバーストすることもあります。

もしも高速道路でタイヤに異変が出ると、横転事故や他の車を巻き込んでの大事故につながることもあるので過積載はしない方が良いのです。

道路の劣化

日本の道路の多くはアスファルトで舗装されていますが、アスファルトの強度も実は決まっています。例えば過積載のトラックがよく通る道路というのは舗装した道路が壊れやすくなります。

すると道路が波打ってしまったり陥没してしまうなどのトラブルが発生しやすくなります。もし傷んだ道路を知らずに走行したらハンドルが取られて事故につながることもあります。

他の車の走行の妨げになってしまったり、工事を行う期間の通行制限などもあるかもしれません。突然の陥没などで水道管が破裂するなどの大事故にもつながりかねないのです。

過積載を防ぐためには?

ここでは積載を防ぐためにどんなことに取り組んでいけば良いのかについてをお話しています。

積み荷重量の把握

毎日同じ荷物を積んでいる場合には積荷の荷重量の把握は簡単ですが、同じ荷物ばかりを積み込んでいる業種の場合は積荷の重量を把握するのは難しい問題です。

ですが積み込みをする前に段階で荷物一つ一つの重量は把握できているはずです。集荷の段階で荷物一つの重量を測定して積み込みの総重量を計算します。

過積載管理を行うためにはトラック総重量と積荷重量を測定する癖をつけましょう。積載率を把握するための計算は積載重量+最大積載量×100です。

運転手・事業者・荷主3者の意識改革

過積載はドライバー一人の力ではどうにもならない問題です。

例えば荷主は一度にたくさんの荷物を輸送させようという考え方を変える必要がありますし、事業者も利益を追求するあまり運転手に無理強いをさせるのをやめる必要があります。

ドライバー、事業者そして荷主が一緒に意識改革を行えば、無理な輸送をするという考え方もなくなります。

そのためにはそれぞれの立場で過積載をしないように心がけ、安全に輸送を行えるような業務の改善が必要になるでしょう。

もちろんドライバー不足という問題や車両不足などの場合には、募集をしたり新たなトラックの入手などを計画的に行うと良いでしょう。

過積載は誰にとってもマイナスしかない!

今回は、1割程度なら過積載で検挙されにくいというのが事実としてあるのはわかりましが。

ですが検挙されないからといって常習的に行っていると、大きな事故につながりかねないということもわかっていただけたのではないでしょうか。

しかももしも1割程度の過積載で捕まってしまった場合のリスクはかなり大きなものです。

初めて検挙されてしまったとしても車両使用停止処分があったり、罰金も点数の減点もかなり大きな痛手となることは間違いありません。

こうした危険を冒すよりも真面目に過積載をしない方向へ意識改革を行うことによって、無駄な出費を抑えることができたり、大きな事故を起こさない安全・安心・信頼を得ることができるのです。

まとめ

今回は1割の過積載なら捕まらないという巷の噂話についての真実や、もしも過積載で検挙された場合の厳しい罰則、そして過積載がトラックに及ぼす影響や危険などについてをご紹介いたしました。

この記事がトラックドライバーの過積載について知りたい方のお役に立てると幸いです。

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