重量物運搬に関する安全対策と労働基準法について - 成人男性が運べる重量は?

   

業務上疾病(職業病)の1位は「腰痛」と言われており、その割合は7割にも及んでいます。その原因の一つとなっている重量物の運搬に関しては、厚生労働省が基準を設けているほどです。

ここではその基準、安全対策について紹介していきたいと思います。

重量物運搬に関する労働基準法

継続作業と断続作業

機械を操作して荷物を運搬するのではなく、手作業で荷物を運ぶ場合は未成年者や女性によって負担が大きくなるために労働基準法によって重量の制限がなされています。

また、作業によってもその重量は違っています。

継続作業」とは荷物を積みこむ時などに継続して行われる作業です。仕事が連続するために体への負担も大きくなります。

断続作業」とは宅急便の配達などのように、荷物を運ぶ、運転するということを繰り返す作業を言います。少しずつ負担がかかってくることになります。

18歳以上の女性が運搬できる重量

  • 継続作業の場合は 20kg
  • 断続作業の場合は 30kg

となっています。

16歳から18歳までの男性が運搬できる重量

こちらの場合も

  • 継続作業の場合は 20kg
  • 断続作業の場合は 30kg

となっています。

16歳以下の子どもが運搬できる重量

16歳以下の場合は、

「男性」

  • 継続作業の場合は 10kg
  • 断続作業の場合は 15kg

となっており、

「女性」

  • 継続作業の場合は 8kg
  • 断続作業の場合は 12kg

となっています。

職場における腰痛予防対策指針

職場における腰痛予防対策指針とは

成人している男性に対しては労働基準法で細かく規定はされていません。しかし腰痛のリスクを軽減するために「腰痛予防対策指針」が発せられており、企業には努力義務が課せられています。

おおまかな運搬できる目安の重量や重量物を運搬する際の安全対策について指針が出されています。

18歳以上の男性が運搬できる重量

まず成人している男性でも一人で運搬できる重さとしては、「体重の40%」ほどと言われています。これを超えてくると腰痛などのリスクが高くなってきます。

また、「55kg以上」の荷物を運搬する際は2人以上で運ぶことが推奨されています。できるだけ多くの人数で運ぶことで負担を軽減していくことが可能なのです。

重量物運搬の際の安全対策

自動化・省力化

安全対策については「重量」だけでなく、さまざまなことが示されています。まずは、

適切な自動装置、台車の使用などにより自動化し、省力化を行う

というものです。自動装置を使用すれば人力で運ばなくても良い場合はできる限りそのようにしていき、台車が使える場合は積極的に使用することを推奨しています。

そうしてできるだけ人力で運ぶことを減らしていくのです。

荷姿の改善・重量の明示

取り扱う荷物はかさばらないようにし、取っ手などを付けたりして荷姿の改善を行う。

という指示もあります。荷物は重さだけでなくその形状によって負担は大きく違ってきます。持ちやすいこと、取っ手がついていることで負担は大きく違ってきます。

かさばらないようにもちやすくするということがポイントです。また、その荷物の重さを明示しておくことで急激にかかる負担を減らすことが可能です。

作業時間

運搬する距離や大きさを調節することで、運搬している実際の時間を減少させるということも重要になります。

大きくて重いものを長時間持っているとそれだけ体に長く負担がかかり続けることになります。一つの運搬にかかる作業時間を短くするという工夫が必要だと言えます。

取扱時間

仕事を断続的に行っている時間全体での調節も必要となってきます。

作業時間と休息をとる時間をうまく組み合わせることで作業時間を減らしながら、全体の作業に関わっている時間を調節していくということが必要となるのです。

「職業病」ワーストワンは腰痛

職業病とは業務上の疾病のことを指します。さまざまな疾病がある中でも、その7割を腰痛が占めています。特に

  • 「長時間座ったままの仕事」
  • 「長時間立ったままの仕事」
  • 「重い荷物を運ぶ仕事」

に多く見られる症状となっており、職場でも安全対策を講じて腰痛を防止していくことが求められています。

そのためには職場がシステム上改善していく点もありますし、腰の保護ベルトなどの道具を使うことで腰にかかる負担を軽減するということも重要になります。

まとめ

腰痛は多くの人が悩んでいる病気です。職場として改善していくことだけでなく、個人でも適度な運動をして筋肉をほぐすなどして腰痛を予防していくことが重要だと言えるでしょう。

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