フォークリフトの構造/仕組みはどうなっている?
フォークリフトは重い荷物を運搬することができるため倉庫や工場など幅広い場所で使用されています。それだけにその構造を知っておくことが重要になってきます。
そこでここではフォークリフトの構造について紹介していきたいと思います。
Contents
荷役作業に欠かせないフォークリフト
フォークリフトはとにかく荷物を運搬するのに便利なため工場や倉庫、大型トラックに荷物を積み降ろしする際など色々な場所で使用されている車両です。
また、その見た目よりも小回りが利くために荷物を持ち上げたまま屋内の倉庫内や工場内を移動することができるという利点もあります。
ただ、それだけに安定してその性能を発揮するためには定期的に点検整備をする必要があるだけでなく、それぞれの部品の名称やどういった役割をはたしているのかを知っておく必要があります。
フォークリフトの構造を知ることで?
点検整備に役立つ
フォークリフトを使用している事業者は定期的に点検を行う必要があります。その点検には三種類があり、
- 一年に一度の特定自主検査
- 一ヶ月に一度の定期自主検査
- 毎日作業の前に行う始業前点検
といったものがあります。特定自主検査は検査資格を持っている人でなければ検査をすることはできませんが、始業前点検などは操作する人が自分で毎日点検するものです。
こういった人がフォークリフトの構造を知っていなければ正しく点検整備することはできません。
運転操作に役立つ
フォークリフトは
- 「走行する」
- 「フォークを操作する」
などいくつかの動作を行わなければならない車両です。その構造、仕組みを正しく理解していなければ効率よく運転することや荷物を運搬することができません。
事故防止に役立つ
フォークリフトは非常に事故が多い車両でもあります。特に荷物を運搬しているときなどはその構造上、死角が多くなるということもあります。
そのためフォークリフトの構造を正しく理解して、「どう動くのか」を把握した上で操作するということが事故防止につながっていくのです。
フォークリフトの事故は運転者だけでなく、
- 周囲の人に接触したり
- 荷崩れを起こしたり
と運転者以外も巻き込んで起こることが多いので注意が必要なのです。
フォークリフトの構造について紹介!
マスト
フォーク(ツメ)の部分を上下させるためのレールの役割を果たすのが「マスト」です。
また、上下させていくためのリフトチェーンは積載することができる荷物の最大荷重の5倍に耐えうる強度があり、マストと共にフォークの上下にもっとも必要な部分となります。
この部分に故障があると積んでいた荷物が途中で落下したり、荷崩れを起こしたりすることになりますので非常に危険です。点検を行う際にも需要項目となっています。
油圧装置
マストを傾けることでフォークの角度を操作することができるのが「ティルトシリンダ」となっています。この部分は油圧シリンダとなっており、荷物を安全に積載する際に活躍する部品となります。
フォークが下を向き過ぎているとしっかりとパレットの奥まで刺さらずにパレットの下部分に当たるだけとなります。フォークが上を向き過ぎていてもパレットにうまく刺さりませんし、下手をすると荷物に刺さってしまいます。
荷物を持ち上げて走行するときは少し角度を上に向けると安定しますが向けすぎると手前に荷物が倒れる可能性があるために注意しましょう。
動力
エンジン
フォークリフトには動力が大きく分けて2種類あります。その一つがディーゼルエンジンです。他の車両と同じように燃料を入れて動かすということになります。
フォークリフトは間違いなく車両ですので、イメージはしやすいかもしれません。
バッテリー
こちらのタイプはバッテリーで充電して使用するというタイプになります。走行前などに充電を行い、それで走行することになります。
フォークリフトの構造上起こりやすい事故について
挟まれ・巻き込まれ事故
フォークリフトが作業をする狭い屋内の倉庫や工場で多く起こる事故です。フォークリフトは大きな荷物を積載していると前が死角が多くなることで前方が見えにくくなります。
そのまま走行していると壁や荷物の間にフォークや荷物によって人を挟んでしまうという事故が起きる場合があるのです。また、積載している荷物が崩れたりするときなどは周囲の人を巻き込むことが多いというのも特徴です。
墜落転落災害
これは「高積み」と呼ばれる高い位置に荷物を積んでいるときや2段、3段のラックでも上の方に荷物を上げていく際に起こりやすい事故です。
フォークリフトで持ち上げるような重い荷物が人の身長よりも高い位置から落ちてくると当然大規模な災害になることがあるのです。荷物の下や近くに人がいた場合は重大な事故となってしまうでしょう。
まとめ
フォークリフトはパワーがあるだけに使い方を間違えると大変なことになってしまう車両でもあります。まずは構造を正しく理解して、その使い方を把握することで事故を未然に防ぎ、安全に利用することができるようになるでしょう。