トラックドライバーが知っておくべき道路標識の意味とは?
現在日本で使われている道路標識は教習所では習ったのかもしれないけれど、とにかく多すぎて意味がよくわからないものも多いです。
そこで今回はトラックを運転している方のための道路標識について調べてみる事にしました。
Contents
実は多いトラック用の道路標識
車の運転免許を取得する時に一応学科で習うのが道路標識ですが、普通自動車の道路標識だけでも数が多くて大変だったと思っている方も多いかもしれません。
実はトラックの運転手になってみると意外とトラック用の道路標識がある事を改めて知る事になります。
ところで道路標識ってどうしてあるのかご存知だと思うのですが、道路を守るためや命を守るためそして道路の状況を知らせるためなどのために立てられています。
そしてトラック専用の道路標識には
- 「寸法」
- 「大きさ」
- 「重量」
- 「そのた特殊な条件」
などが記されています。
ここで気づかれた方がほとんどだと思いますが、トラック専用の道路標識は通れるトラックと通れないトラックを教えてくれるための標識なのです。
では具体的にトラック用の道路標識の具体的な内容についてを簡単にお話ししましょう。
トラックのサイズを理解する必要がある!
ここではトラックのサイズをご紹介するので、それぞれの大きさについてをご紹介していきましょう。
大型トラック
大型トラックの平均的なサイズですが、
- 全長・・・12メートル以内
- 全幅・・・2.5メートル以内
- 高さ・・・3.8メートル以内
です。ちなみに大型トラックと中型トラックは同じサイズです。何が違うのかというと実は大型トラックと中型トラックは重さが違います。
大型トラックの場合の重量ですが、8トン以上または最大積載量5トン以上としていされています。ちなみに車両総重量と車両重量は別のものです。
ちなみにトラック用の道路標識に車両重量と車両総重量の規制が書かれているものがあるので、走る道路の標識をしっかりとチェックして走る癖をつけておくと良いですね。
中型トラック
中型トラックについてご紹介いたします。中型トラックについては先ほど大型トラックのサイズでご紹介したように、基本的に大型トラックと全く変わりはありません。
- 全長・・・12メートル以内
- 全幅・・・2.5メートル以内
- 全高・・・3.8メートル以内
どこが違うのかというと大型トラックと同様に重量が軽いのです。
- 車両総重量・・・8トン未満
- 最大積載量・・・2トン~5トン未満
道路標識で注目すべきなのは重量と大きさですね。高さが足りるかとか特にトンネルでは箱が天井に当たらないかなどを確認します。
小型トラック
大型トラックと中型トラックのサイズが同じであるという事は説明いたしました。では小型トラックも重量だけがさらに軽くなるのかというと、そうではありません。小型トラックはサイズからして小さくなります。
小型トラックの
- 全長・・・4.7メートル以内
- 全幅・・・1.7メートル以内
- 全高・・・2メートル以内
- 重量・・・5トン未満
となっています。小型トラックの場合はサイズ的にはあまり規制は多くないかもしれません。実際にドライバーとして小型トラックを運転した感想としては高さに関しての標識が多かったように感じます。
トラックに関する道路標識の種類と意味について紹介!
ここではトラックに関する道路標識の種類をご紹介するとともにその標識の意味についてをご紹介いたします。
大型貨物自動車通行止め
まず大型貨物自動車通行止めの標識ですが、一般的に通行止めの標識というとまるい看板で、赤い枠に×のイメージが強いかと思うのですが、大型貨物自動車等通行止めの標識は赤丸には変わりありませんが、中の絵がちょっと違います。
青いトラックの絵が描かれていて斜めに線が入っています。看板の下の部分には対象車として
- 大型貨物自動車
- 大型特殊自動車
- 特定中型貨物自動車
と書かれています。しっかりと確認してから通行しましょう。
危険物積載車両通行止め
危険物積載車両通行止めの標識があるところでは、危険物を積んで走っているトラックの通行ができないので別の道へ行かなくてはなりません。
例えば高速道路やトンネルの前などにこの標識が設置されています。危険物積載車両の通行禁止の道路標識は黄色に黒の文字で書かれています。
他にも車両通行止めのマークの中心に危険物と記載され、下部に通行できない区間などについて記載されているので、この標識があったら別の道路へ向かいましょう。
重量制限
重量制限の道路標識は赤丸の中に重量が書かれています。
例えばこの重量の部分に5tと書かれている場合には、5トン以上の車両は通行してはいけないという意味になります。つまりこの条件を満たせば走行しても構わないわけです。
でもトラックの場合はどうしてもその先に取引先があって、その道路を通らないと仕事ができない事もありますよね。
この場合は走行する道路を管轄している警察へ申請を出して許可が下りればその区間だけは走行する事ができるでしょう。
高さ制限
トラックの全高は普通乗用車に比べるとかなり高いですよね。でも荷物を載せる箱の部分は思っているよりも高さがあるものなのです。
もしも道路を走っている時に箱よりも低いものがあったらぶつかってしまって危ないですよね。
そこでこれ以上の大きさのトラックが通ったらぶつかるよ!事故になるよ!という警告の道路標識があるのです。
高さ制限は赤丸の中心に何メートルという数字が書かれていて、その上下に矢印が描かれています。
最大幅
最大幅の道路標識は赤丸の中心に数字(通行できるギリギリの大きさ)が描かれています。
そしてその数字の両脇に矢印が描かれています。そこに記載されている幅以上の大型トラックは通行する事ができない事を表しています。
例えばトンネルや橋や道幅が狭くて大型トラックが通るのは難しいと考えられる道路などに設置されています。
ちなみに車両の全幅が通れるとしても、積んでいる荷物がこの幅を超えている場合は、やはり危険が伴うので通行する事はできません。
特定車両の速度制限
この標識はあまり見たことが無いと答える方がいらっしゃるかもしれませんが、この道路標識はデジタル標識の道路標識で、赤丸の中に数字が表記されています。一般道路ではあまり見られない道路標識ですね。
見るとすれば高速道路付近です。特定の車両が記載されているので記載されている車両は表記されている最高速度を守って走行しなくてはなりません。
たまに高速車や中速車や低速車という表記のものもありますが、現在では極めてまれです。
特定車両の通行区分
この道路標識は高速道路などでよく見かけます。車線の左側などに走行区分が記されている青い道路標識ですね。
この標識に描かれている車両はトラックです。つまりトラックは定められた道路区分を通行しなくてはなりません。
もちろん強制ではありませんができるだけ区分された車線を走行しましょう。
また、街中などでこの標識がある場合は騒音防止のための措置ですので、できるだけ指定された車線を走行するよう心がけましょう。特に夜間は気を付けます。
牽引車
牽引車は指定された車線を走行しなくてはなりません。高速自動車国道などでみられる道路標識で、指定されている車線を走らなくてはなりません。
ただし実際にこの道路標識が設置されている道路の目撃情報はありません。
ただし自動車専用道路(高速道路)にあるけん引自動車の自動車専用道路第一通行帯通行指定区間という道路標識は存在しています。
高速道路ではよく見かけるこの道路標識ですが、この標識があった場合は専用車線を走りましょう。
道路標識をしっかり守って安全運転を!
道路標識は種類が多くて100種類以上だともいわれています。
実際に見てみないと覚えるのが難しいものですけれど、道路標識があるという事は守らないと危険が伴うという事ですので、道路標識に当てはまる車両を運転している場合には指示に従いましょう。
万が一道路標識を無視して走ってしまって曲がれなくなってしまったり、事故につながってしまったりする事もあるかもしれません。
実際にそれが原因で列車と衝突事故が起きたり、社会的にも問題になるような大きな被害が出る事もあります。
特に重量制限がある道路に関しては路肩がもろくて大事故につながる可能性が否めません。安全に運転するためにも道路標識を守って走行しましょう。
道路標識を守る事はドライバーの命を守り会社の利益を守り荷主の利益も守る事につながるのです。
まとめ
今回はトラックが注意すべき道路標識についてをお話ししました。道路標識は小さくてつい見逃してしまいそうですけれど、実際に大きな事故になってしまったら見逃してしまったではすみません。
できるだけ見逃さないよう標識をチェックしながら安全運転を心がけましょう。