【初心者必見!】4tトラックの運転は難しい?注意点/運転のコツ/ドライバーへのなり方を解説!
2021/01/12
「4tトラックのドライバーとして働いてみたい!」「自分の免許の取得時期だったら普通免許のままで4トントラックの運転手になれる!」
そんな方がたくさんいらっしゃると思います。4tトラックは運送業界の中でも一番需要があるサイズで、求人サイトにも転職情報が多く掲載されている職種ですよね。
しかし一方で、「普通車しか運転したことがなく、4tトラックくらい大きな車を運転するのは難しいのではないだろうか..?」「小型トラックの運転経験はあるが、やはり4トンくらい大型になると少し怖い....」などの不安を抱いている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、今回の記事では、4tトラックの運転は本当に難しいのか?を解説しながら、運転におけるコツや、4トントラックのドライバーになるために必要なものなどもまとめて紹介していきます!
Contents
そもそも、4tトラックってどんな車?
4tトラックは、いわゆる”中型トラック”と呼ばれている大きさの自動車です。
運送業をはじめとする、荷物を配送する業種では最も利用される頻度の高い車種となっています。
具体的には、食品の配送から、工業製品までさまざまな荷物の運搬に使用されおり、その汎用性の高さから求人数も多く、トラックドライバーとしての就職を考えている方は、4トントラックを運転できると、お仕事をみつけることができるでしょう。
4tトラックの積載量/サイズ/特徴/よく運ぶもの
4tトラックの4tまで積載できるトラックのことを指しますが、実はトラックによって積載量が異なります。4tトラックの定義は「大体4tの荷物を積むことができるトラック」と結構曖昧なのです。そのため、4tトラックの中には3tしか積めないものや、4.15t積めるものなど、さまざまな積載量のトラックがあります。
4tトラックのサイズは、全長12m以下、全幅2.5m以下、全高3.8m以下と定義されています。具体的な4tトラックのサイズ一覧がこちらになります。
全長 | 全幅 | 全高 | |
---|---|---|---|
4tショート | 6,140mm | 2,170mm | 4,350mm |
標準 | 7,600mm | 2,200mm | 2,680mm |
4tロング | 8,600mm | 2,200mm | 2,680mm |
4tワイド | 8,600mm | 2,490mm | 2,680mm |
4tスーパーロング | 9,600mm | 2,200mm | 2,680mm |
4tトラックの特徴は、サイズの種類が多いため様々な荷物を運べること、またロングサイズであれば中型免許で大型トラックと同じくらいの積載量を運ぶことができることです。使い勝手がいいので多くの運送会社で重宝されるトラックです。
トラックでよく運ばれるものは、雑貨や食品、建築資材などです。冷凍食品は冷凍冷蔵トラックで運ばれることが多く、建築資材は平トラックで運ばれることが多いです。また、4tサイズのダンプ車やタンクローリーもあるため、特殊車両を含むと、日本で運ばれているほとんどのものは4tトラックで配送できるといってもいいでしょう。
4tトラックの運転は難しいの?
それでは、世の中で噂されているように本当に4トントラックの運転は難しいのでしょうか?
答えから先に申し上げると、「普通車を運転してきた人がいきなり4tトラックを運転する場合、難しいと感じることが多い」です。
4トントラックの運転が難しいと感じる理由に、普通車などや小型トラックと違う、車高の高さと車体の長さがよくあげられています。
したがって、普段乗っている普通車との大きさや視界の感覚の違いから、「運転が難しい!」と感じてしまうケースが多々見られます。
4tトラックの運転で難しいポイントまとめ
ここでは、4トントラックの運転において難しいと感じるポイントを詳しくまとめていきます。
車体の大きさ
4tトラックの標準の車体の大きさは下記の通りです。
・全長7600mm
・全幅2200mm
・全高2680mm
そして、こちらが実際に4tトラックの運転を経験されている方のコメントになります。
私も仕事でまれに乗りますが、「走る・曲がる・止まる」全て乗用車と違うと感じます。 走る→想像以上に低回転でシフトアップする。 曲がる→運転席がタイヤの上なので自分はコンパスの外周のほうである意識を持つ。中心は曲がる方向の後輪です。 止まる→排気ブレーキがギンギンに効くのでご注意を。
引用元:https://oshiete.goo.ne.jp/qa/3016739.html
数字や経験者の方のコメントを見ていただいても分かりますが、普通車よりもかなり大きく、実際の運転時には、感覚が違い難しい、と感じてしまうポイントの一つとなっています。
また、バンボディ(箱車)と呼ばれる種類のトラックを運転する際には、車高を運転する前に確認することをおすすめします。アンダーパスや高架などに入る際に高さ制限に引っかかり、車両が接触することで大きな事故につながる危険性もあるためです。
右左折時の内輪差
内輪差とは、「車がカーブした際に生まれる、前輪の軌道と後輪の軌道の間の差」のことを指します。
4tトラックの場合はこの内輪差が普通車の倍以上あるため、4t車の運転に慣れていない場合は、右左折時に巻き込み事故を起こすリスクが高いです。
ですので、実際の運転の際には、普通車とは内輪差が大幅に異なっているということを意識する必要があります。
オーバーハング
オーバーハングとは、「タイヤからはみ出した車体部分」のことを指します。わかりやすいものでいうと、前輪からバンパーまでの部分や、後輪からリアまでの部分などがあります。
4tトラックは、普通車よりも大きな車体のため、右左折時に車体が膨らみ(オーバーハングが大きくなる)、対向車線にはみ出してしまうことで、対向車と衝突したり、後方から激突されてしまうリスクがあるため、こちらも内輪差と同じく注意が必要です。
下記は、実際に4tトラックドライバーとして経験されている方による、オーバーハングに関しての注意点やアドバイスのコメントになります。
4t車でも長さによりますが、ロングタイプはリアのオーバーハング(車軸から後ろにはみ出ている部分)が長い為、曲がる際にはみ出します。ここもぶつける可能性が高い(場合によっては、他車をひっかけたり、人に接触する危険があります)です。
まずは、2tトラックのロングなどをレンタカーで借りてきて、広い駐車場や質問者様の会社の構内等で練習して、それから4tを練習されたほうがよろしいかと思います。走るルートが決まっているのであれば、事前に運転して練習したほうがいいと思います。間違って細い路地に入ると、イタイ目に合います。
とにかく、練習なしで公道デビューは危険極まりないですので、ご注意下さい。練習すればなんとか走れるようになります。
普通車に乗っているときに、前をバスや大型トラックがノロノロ走っていて、いらつくことがあるかもしれませんが、同じ道を大きい車両で走ってみると、よくわかると思います。
引用元:https://oshiete.goo.ne.jp/qa/3016739.html
この方がおっしゃっているように、普通車を運転しているだけではわからないが、4tトラックを運転する際には一つ一つの動きに慎重にならざるを得ない状況が生まれるので注意が必要です。
運転時の死角が多い
4tトラックに乗り、運転席に座るとまず、「視界が広く見晴らしがいい」と思われる方が多くいらっしゃるかと考えられます。
4tトラックは、普通車と比較して車両内で運転席が高い位置に配置されているため前方の視界が見やすくなっているのですが、一方で車両前方の真下は見づらくなっており、死角が増えていることを意識する必要があります。
また、経験者の方はこのようにも述べています。
左側の目視による視界は大幅に制限されるので、ミラー頼りの運転になります。
ここで何が問題になるかと言うと、右から左に合流するとき、直前で合流先の様子が見えなくなる場合があります。
脇道から大通りへ出るとき、進入角度がやや右向きで道路に出ようとすると、助手席の左窓から走行車の確認ができない場合があります。かと言ってミラーでも見えません。
左折するとき、交差点内で車体が左に傾いたまま横断歩道の手前で止まってしまうと、左後方から接近する歩行者や自転車の確認ができなくなってしまいます。
引用:
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1090807440
この方のコメントからも分かるように、車両真下の他に、状況によっては左右の視界も見えづらくなりる危険性があるので、注意が必要です。
これでバッチリ!4tトラック運転のコツ
ここからは、難しいと言われている4tトラックの運転のコツを挙げていきます。
4tトラック初心者の方や、これから運転にチャレンジしようと考えている方はぜひ参考にしてみてください!
運転時は、前輪よりも後輪を気にする
普通車の運転の際などには、前輪を基準にしてしまいがちですが、4トントラックの場合は、後輪を意識して運転をするほうがベターです。
ミラーで後輪が見えるよう、少々下向きに設定し、右左折の場合は後輪を縁石やラインに沿って運転するのがおすすめです。
急いで曲がろうとしたり、後輪の通る場所を確認を怠ってしまうと大きな事故に繋がる危険性があるので注意が必要です!
左折時は左側に寄せ、右折はゆっくり切り込む
急ハンドルを切っての右左折は、4tトラックの運転においては内輪差やオーバハングによる事故を引き起こすリスクがあるため命取りです。
そのため、左折時は左側に車体を寄せて後輪を縁石に沿わせながら徐々にゆっくりと曲がり、右折時は車体が対向車線に膨らまないようにゆっくりとハンドルを切りながら曲がる、などの慎重な運転が必要です。
運転速度は気持ち控えめに、スピードメーターは頻繁にチェックする
4tトラックは、普通車と比較して運転席が高い位置にあるため、スピード感覚が鈍り、速度をあまり出していない気がしていても実際にはスピード超過をしてしまっているケースが多く見られます。
そこで、4トントラックを運転している際には、自分の気持ちよりも速度は控えめに、また、こまめにスピードメーターを確認して速度超過していないかチェックすることをおすすめします。
車両感覚を掴む
4トントラックの運転になれるために最も効果的なコツは、「車両感覚を掴むこと」です。
自分が乗っているトラックの車幅、車体の長さ、車高の3つの感覚を、運転しながら身体で覚えていくことで、運転が難しいと感じることは少しずつ減っていくでしょう。
4tトラックのドライバーになるためには?
運転のコツも踏まえた上で、実際に4tトラックのドライバーとして働き始めるにはどのような資格が必要なのでしょうか?
シンプルに解説すると、4トントラックのドライバーとして働き始めるには、「4t車の運転資格を持った普通免許証」を所持している、または新たに中型免許取得する必要があります。
自身の免許証が、4t車の運転資格を持っているかどうかを確認する方法としては、免許証の取得時期を確認するのが一番カンタンです。2007年6月1日以前に取得している普通免許であれば、そのまま4tトラックの運転資格があります。
2007年6月1日以降に普通免許を取得した方の場合は、別途中型免許を取得する必要があります。その際には普通免許を取得するのと同じように、自動車学校や合宿に通い試験を受けて合格する必要があります。
ただし、学科の授業は受ける必要がなく、実技講習のみなので早い方だと1ヶ月、合宿であれば4日ほどで取得も可能です!
2007年より18歳から取得できる準中型免許が誕生しましたが、準中型免許で4tトラックは運転できません。準中型免許で運転できるトラックは2tトラックまでとなります。中型免許は20歳以上でないと取得できないため、高校を卒業してすぐは4tトラックドライバーになることはできません。
普通車の配送であれば個人事業主として働くこともできますが、4tトラック運転手の場合ほとんどは運送会社に入社してドライバーになります。乗用車の運転経験がない場合は、中型免許があったとしても最初から中型トラックを運転させてもらえない会社が多いので注意です。ある程度運転に慣れている人でないと、最初から4tトラック運転手になることは難しいため、運転未経験の場合は横乗り研修からスタートします。
おすすめの4tトラック
トラックメーカーがたくさんある中、おすすめの4tトラックは何なのでしょうか?大手4tトラックメーカーを例に出してご紹介します。
いすゞはトラックに詳しくない人でも聞いたことのある有名メーカーです。いすゞのトラックの特徴は、ディーゼルエンジンの質が高いことやエンジンの振動・騒音が少ないことです。金額も比較的安いため、コスパが良いと人気です。国内のシェアは小型トラック、大型トラックともに1位となっています。いすゞの中型トラックは燃費No.1を謳っているフォワードです。
CMでお馴染みの日野はトヨタの連結子会社で、高い技術力を誇るトラックメーカーです。日野の特徴はエンジンの馬力が強いことで、故障が少ないと評判です。他社に比べ高額ですが、持ちがいいため長期的コスパはいいでしょう。国内シェアは2位です。日野の4tトラックは日野レンジャーです。
三菱ふそうは上記2つに比べると知名度が低いですが、それは三菱ふそうが海外をターゲットとしたトラックメーカーだからです。アジアで高い人気を誇り、エンジンなどの性能と価格のバランスがいいことが特徴です。三菱ふそうのトラックは座席が座りやすいことから長距離ドライバーに人気があります。ドイツの自動車メーカーダイムラーグループの傘下に入っているため、世界でトップシェアとなっています。
まとめ
4tトラックは、普通車とは車体の大きさも運転の仕方も異なるため、はじめのうちは「難しい!」と感じてしまうかもしれません。一方で、前述したようなコツを掴んでしまえば、快適に運転が出来るようになっていくと思います。
そして何より、どのような大きさの車であっても、運転の際に大切なのは「慎重さ」と「車両感覚を身体で覚えていくこと」です!
普通車を運転するときよりも、心に余裕を持って一呼吸置きながら怖がらずに運転にチャレンジしていくことが、4t車に慣れていく第一歩です。