「直積み」の意味とは?直積みは運送業界の基本!
荷物を運んだり保管したりする際には積み方が色々とあります。
大きくて重いものの場合はフォークリフトなどで移動させることが多いのですが、小さい荷物、すぐに積み降ろしする荷物などは直積みが基本となっています。
ここではその直積みについて紹介していきたいと思います。
Contents
直積みってどんな積み方なの?
「直積み」は「じかづみ」と読み、その名前の通り「直接積む」という方法です。一般的にはパレットなどに載せることが多いのですが、載せずに床に直接積みます。
パレットに載せると不安定になる、はみ出して載せることができないといった荷物に対して使われる方法です。
直積みのメリットとは?
パレットが不要
パレットを利用して荷物を積んでいく際にはその分だけパレットが必要となります。
パレットに積んだ荷物はラップで巻いて固定したり、緩衝材などを利用するために運ぶ荷物以外にも用意しなければならないものが増えます。
直積みの場合はパレットやその他の道具が必要なくなるというメリットがあります。
積載容量の確保
パレットで荷物を運ぶとどうしてもパレットの上に隙間や余分な空間ができます。そのため重量を除いて考えれば運ぶことができる量が減ってしまうということになるのです。
コストを考えればパレットやコンテナは使わずに荷物を直積みできっちりと隙間なく積む方が優れているということになるのです。
輸送コストの低減
隙間なく荷物を積むことでできるだけ多くの荷物を運ぶことができればその分だけ輸送コストを減らすことができます。
荷主や運送会社からすると輸送コストを抑えただけ利益が出ることになります。
直積みのデメリットとは?
ドライバーの負担増!
パレットに積んである荷物であれば荷降ろしの際にフォークリフトなどで行えば比較的楽に積み降ろしをすることができます。
しかし直積みは一つ一つの荷物をドライバーが手作業で行うことになります。
荷物の重さや数量によってはドライバーの体に大きな負担をかけることにもなりますし、その分だけ時間がかかることにもなります。
破損などの貨物事故の増加
荷物を手作業で積み降ろしをしているため、手が滑ると荷物を落としてしまったり、他の荷物とぶつけてしまったりする危険性が高くなります。
また、パレットの上でラップや緩衝材で固定しているわけではないので走行中にも落下、破損する可能性があります。
積み下ろしが長時間かかる
パレットなどであれば一度に大量に積み降ろしをすることができますが、手作業で行う直積みは時間が非常にかかります。
荷箱一杯に荷物が入っている場合などは降ろすだけでもかなりの手間です。積む際には積み方も考えなくてはいけないためさらに時間がかかることになります。
出発前に行わなければならない場合や、積み降ろし場で他の車との兼ね合いがある場合などはできるだけ急がなくてはならないため体への負担はさらに大きいものとなります。
無くなることのない直積み
ドライバーにとってはデメリットが多い直積みですが、荷主からすれば安く大量に運ぶことができるのでむしろ推奨したい運び方ということになります。
これを変えていくためには契約段階で積み降ろしを別料金として契約する必要がありますが、長く取引をしている会社などでは途中から契約内容を変更しにくいということもあって徹底はされていません。
また、運ぶ荷物の特性上、直積みをするしかないというものもあります。パチンコの台などはこれに当たります。そのため直積みは決してなくなることはないのです。
会社によっては給料アップにつながる直積み
直積みは荷主側にとってはメリットがある方法ですが、ドライバーからすれば負担でしかありません。そのため会社によっては直積みをする場合は手当が発生することがあります。
暑い時期の肉体労働は非常にきついものですし、寒い時期は労働で体が熱くなってすぐに冷やされるため大量管理も大変になります。
基本的にはドライバーにはデメリットとなるのですが、手当のことを考えると稼ぎたい人にとってはメリットとなることもあるのです。
まとめ
直積みはドライバーへの体の負担が大きく、積み降ろしに時間がかかるというデメリットがあるものの、
荷主側からすればメリットがあることや直積みでなければ運ぶことができない荷物があるために無くなるということはありません。
メリットとデメリットのバランスを見てうまく使用していくのが良いでしょう。