長距離運転時には適切な休憩を取ろう!長距離運転の危険性とは?
運転は常に気を張っていないといけないということもあり、また、同じ姿勢が続くために体への負担も大きいものです。特に長距離ドライバーにはそういった負担が大きくかかることとなります。
そのため長距離運転、連続運転、休憩時間などの基準が決められているのです。そこでここではそういった長距離運転の時間や休憩について紹介していきたいと思います。
Contents
長距離運転の危険性とは?
集中力の低下
長距離運転では高速道路を利用することが多くなっています。一定の速度で高速道路を走行していると同じ景色、単調な運転が続いていくこととなって集中力はどんどん低下していくこととなります。
集中力が低下していると前方車や後続車のちょっとした動きに反応するのが遅れることがあります。非常に危険な状態だと言えるでしょう。
漫然運転
これは特に運転に慣れている人に多いのですが、単調な運転が続いて集中力が途切れている状態でも、ある程度普通に運転できてしまうということがあります。
集中はできていないが運転は普通にできているという状態は非常に危険で、素早い反応ができないのはもちろん、自車のトラブルにも気づくのが遅れるということがあります。
居眠り
運転時間が長時間続くと、体力が低下して眠気が襲ってきます。また、長距離運転は同じような景色の中で一定の速度で走行することが多く、それが深夜帯などであれば、さらに眠気は強くなることとなります。
集中できていない、眠いと感じた場合はすぐに休憩を取ることが重要です。
エコノミー症候群
運転中は同じ姿勢で運転を続けるために、エコノミー症候群になることがあります。これは特に足の血流が悪くなっていくもので、ひどくなると血栓ができてしまうことがあります。
血栓ができている状態で急に姿勢をかえて血流が良くなると、その血栓が体内に流れることとなって危険です。
長距離運転には連続運転と休憩時間の目安がある
連続運転時間は4時間
長距離運転に関しては厚生労働省が休憩頻度について規則を定めています。
これによるとトラックの連続運転可能時間は4時間が限界とされており、4時間運転したら30分以上の休憩を取ることが推奨されているのです。
これ以上の時間を連続して運転することは基本的に禁止とされています。
このルールが守られていなかったために近年長距離のバスやトラックの運転手が休憩なしの過酷な労働によって死亡したり、注意力や集中力が低下しているまま運転を続けて事故を起こしたりすることが多発しているのです。
休憩時間は4時間で30分
休憩時間は4時間運転したら30分取るということになっています。これについては1度に30分の休憩をとっても構いませんし、「10分ずつを3回」のように分割することも可能です。
サービスエリアなどを利用して定期的に休憩を取れるようにしておきましょう。
出発前に路線図を確認し、どの場所で休憩をとるかを決めておくと計画的に走行することが可能となります。
長距離運転時に気を付けたいこととは?
時間に余裕を持った予定を組む
運行の時間は必ず余裕を持って組まなければいけません。時間に余裕がなくなるとスピードを上げたり、休憩を無くして走行を続けたりしなければならなくなります。
ある程度、休憩場所、休憩時間までを計画に入れて予定を組んでいくとスムーズに進むこととなります。この際、多少のトラブルがあっても良いように少し余裕をもたせておきましょう。
適切な水分補給
水分が足りなくなると血流が悪くなったり、水分不足を起こすこととなります。飲み過ぎるとトイレの心配をしなければならなくなりますが、適切に水分を補給していくことは重要なことです。
休憩を予定しているサービスエリアなどでトイレについても合わせて計画しておきましょう。
短時間睡眠
眠気を感じる、集中力が落ちているという場合には計画より早くても必ず休憩を取るようにしましょう。サービスエリアなどを利用して短時間でも睡眠をとると頭がすっきりすることがあります。
眠気を感じているのに無理に運転することは大事故につながる危険なことだと認識しておきましょう。
ストレッチ
肩が凝っている、足が重いと感じてきたときも休憩のサインです。長距離運転は長時間同じ姿勢で座ったまま運転をしているので、肩や腰に大きな負担がかかってきます。
こういった筋肉の疲れは集中力が低下するだけでなく、目の疲労にも大きく関わってきます。
肩や腰が痛いと感じたり、凝っていると思う時は休憩を取って、一度大きく肩を回したり軽くストレッチをするのが良いでしょう。普段からストレッチをしていると肩こりの予防にもなるのでおすすめです。
適切な休憩時間
計画している通りの休憩、体に違和感があった際の休憩など休憩は色々とありますが、休憩時間は長すぎても短すぎてもいけません。
休憩時間が長すぎると逆に体に緊張感がなくなってしまうことにつながりますし、運行計画にも支障をきたすこととなります。
しかし休憩時間が短すぎると、体が十分にリラックスできずに疲労を残したまま運転に戻ることとなります。体のストレッチなども含めて適切に休憩をとるようにしましょう。
高速道路走行時の長距離運転は特に気を付けよう!
一般道路を走行しているときは「4時間ごとに30分以上の休憩」というのが基本です。しかし実際には一般道路は通行人や信号も多く、4時間の走行はかなり厳しいという意見もあります。
特に街中を走っている場合は集中状態が続くために心身ともに疲労していきます。2時間ほどで休憩できるポイントがあれば積極的に休憩をするようにしていきましょう。
街中での長距離運転はそれほど機会はありませんし、休憩場所も随時選べますので積極的に休憩をとっていきましょう。
高速道路を長距離走行している際の休憩の目安は2時間ごとに10~20分です。高速道路を走行している間は通行人や信号がないために気を張り詰めている状態での運転にはなりません。
しかし「同じような風景が続く」「同じような速度で走り続ける」ことから集中力が低下したり、眠気を誘ってきたりします。それが原因となっての事故も多発しているというのが現状なのです。
そのため高速道路ではだいたい50km前後ごとにサービスエリアが、15~20kmごとにパーキングエリアが設置されています。
「サービスエリア」とは休憩スペース、駐車場、トイレ、売店、食堂、ガソリンスタンドなどが併設されている施設です。「パーキングエリア」とは駐車場、トイレ、売店や自動販売機などが併設されている施設です。
体が限界を迎えてから休憩をするのではなく、こういったサービスエリアなどを目安に計画的に休憩を取るようにしていくと安全に長距離運転が可能となります。
まとめ
長距離運転は集中力が低下しやすく、体が疲弊しやすいために休憩をうまくとっていくことが重要となります。
規則で決まっているということもありますが、ドライバーが健康な状態で運転をできるように計画的に休憩をとっていくようにしましょう。