ダブルキャブとはどんなトラック?覚えておきたいキャブの種類と特徴、メリット・デメリット

   

ダブルキャブってなんだろうと疑問に思ったことはないでしょうか。キャブとはトラックのヘッド部分のことであり、この部分の形状の違いによって種類がいくつかあります。

そこで今回は、ダブルキャブを中心に詳しくご紹介していきたいと思います。

ダブルキャブとは?

ダブルキャブとは「ダブルキャビン」のことを意味しています。つまりキャビン(客室)と呼ばれる座席シートが一般的には一列のものが二列になっているトラックのことです。

通常のトラックであれば運転席に1人、助手席に1~2人で2~3人しか乗車できませんが、ダブルキャブであればドアが4つありシートが2列あるために5~6人の乗車が可能となっています。

あまり見ることはないかもしれませんがこういったトラックがあるのです。

ダブルキャブの用途とメリットとデメリット

ダブルキャブの用途

ダブルキャブをどのように使用するかですが、やはり最大の特徴は「作業員と荷物を同時に運搬することができる」ということです。人も荷物も運びたいという時に最適なのです。

また、トラックによっては人を少なく荷物を多く積載したい時には後部座席を倒してそこにも荷物を積載することが可能です。効率よく人と荷物を運びたいときに使用するトラックだと言えます。

ダブルキャブのメリット

ダブルキャブはその特徴がそのままメリットです。現場で作業者が4~5人必要で荷物も運びたいという時には1台でまかなうことができます。

現場にあまり駐車場所がない場合や、ガソリン代などをかけたくないというときに車の台数を減らせるということは大きなメリットとなります。

また、後部座席を倒してしまえば積載スペースが広がりますので、必要に応じて使い分けるということも可能です。

ダブルキャブのデメリット

ダブルキャブのデメリットはやはり一般的なトラックと比べると乗車スペースを拡大している分だけ荷台部分が狭くなってしまうということです。

座席を倒したりすることでスペースを確保できる場合もありますが、手間がかかるということや普通のトラックよりも荷台部分が狭いということはどうしようもありません。

キャブには他にこんな種類もある!

最も一般的なショートキャブ

もっとも多いキャブと言われているのがこのショートキャブです。メリットとしては積載スペースを目いっぱいにとっているために積載しやすく、多く載せることができるということがあります。

ただしその分、キャビンが狭くなっているために利用者によっては充分に休憩がしにくいというデメリットがあります。そのために長距離の運転にはあまり向いていません。

寝台付きのフルキャブ

キャビンの内部に仮眠できる場所を確保しているタイプがフルキャブと呼ばれるものです。運転席のシートの裏のスペースに簡易ベッドが設置されていて、そこで横になって休むことができるタイプになります。

少し積載量が減るのは間違いありませんが、簡易ベッドの幅の分だけですのでそこまで積載量が多く削られるというわけではありません。

天井が高いハイルーフ

その名前の通り天井が高くなっているタイプになります。キャビンの中で立ち上がれるほど高さがあるためにキャビン内の空間が非常に広くなっており、精神的にゆったりとして運転できるというメリットがあります。

また後ろに広いのではなく上に広いために荷台部分を圧迫することがなく積載量を減らすという必要がありません。

その広がった上のスペースに簡易的な別室のようなものがあるタイプもあり、そこでは横になって休めるスペースを作ることが可能となっているものがあります。

ただ、一般的なショートキャブなどよりはかなり費用がかかるということがあります。

横幅が広いワイドキャブ

こちらは横幅が広がっているタイプのトラックです。左右に約10cm広くなっており、キャビン内に広い空間を確保することができます。

車幅が広い分だけ運転席も荷台も広くなっており、それだけゆとりが生まれることになります。

ただし車幅が広くなっている分だけ運転はしにくくなります。狭い路地などでの小回りはかなり悪くなると言えます。また、こちらも一般的なショートキャブよりはコストが高くなります。

ダブルキャブの価格帯は?

新車価格

もちろんメーカーや車種などによって大きく価格は変わってきますが、同じタイプの車両であれば中古車よりも30万円前後高いと考えておけば良いでしょう。

中古車の販売情報は常に多く掲載されていますので、それを基準にした方がわかりやすいかもしれません。

中古車価格

例として販売されている中古車の情報をあげると、

日産アトラスダブルキャブ(Wキャブ)小型(2t・3t)
価格 100万円(税・リ別)
走行距離 (約)159,000km
年式 2008年(平成20年)
最大積載量 1,750kg
ミッション AT
荷台寸法 (約)長210 幅161 高37
排ガス 適合
車検有効期限 令和元年10月23日

となっています。

走行距離や車種などで価格は大きく変化し、走行距離が30万kmを超えている車になると50万円前後になることもあります。

ダブルキャブトラックの税金はどうなる?

自動車税

最大積載量量 車種(自家用) 車種(営業用)
標準税率 概ね10%重課 標準税率 概ね10%重課
1t以下 8,000円 8,800円 6,500円 7,100円
1t超~2t以下 11,500円 12,600円 9,000円 9,900円
2t超~3t以下 16,000円 17,600円 12,000円 13,200円
3t超~4t以下 20,500円 22,500円 15,000円 16,500円

というのが自動車税です。基本的に税金は車両の積載量が大きくなるほど高くなっていきます。

自動車重量税

自動車重量税(トラック※車両総重量8トン未満|2年事業用)
車両総重量
エコカー減税適用 エコカー減税適用なし
免税 75%減 50%減 25%減 本則税率 適用なし
1t以下 0円 1,200円 2,500円 3,700円 5,000円 5,200円
~2t 0円 2,500円 5,000円 7,500円 10,000円 10,400円
~2.5t 0円 3,700円 7,500円 11,200円 15,000円 15,600円
~3t 0円 3,700円 7,500円 11,200円 15,600円
~4t 0円 5,000円 10,000円 15,000円 20,800円

となっています。基本的にはダブルキャブは一般的なトラックと同じ税金となることを覚えておきましょう。

用途に合わせてキャブの種類を選ぼう!

キャブには一般的なショートキャブだけでなくダブルキャブ、フルキャブ、ワイドキャブ、ハイルーフキャブなどさまざまな種類があります。

それぞれの種類によって「多く積載できる」「多く人を乗せることができる」「キャビン内が広くゆったりしている」といった特徴があるために自分が必要としている目的、用途に合わせてキャブを選ぶことがもっとも重要になります。

まとめ

それぞれのキャブにはメリットとデメリットがあります。

広い分だけ運転しにくくなる、人を多く乗せることができる分だけ積載量が減る、ゆったりした空間の車だけにコストが高くなるといったことです。そういったことを踏まえて車を選ぶようにしましょう。

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