4tトラックが通行できる道路幅の基準とは?現着できない場合の対策も紹介
4tトラックは全トラックの中で最も需要の高いサイズで、事業用での所有に限らず個人での所有も多いトラックです。
そんな4tトラックはちょうどいいサイズの為、狭い道路にも入り込むことがありますが、走行できる道路幅がどれ程なのか気になりますよね。
そこで今回は、4tトラックが走行できる最小の道路幅について解説します。
Contents
道路が狭くて現着出来ない!
中型免許区分が新設される以前の普通免許(現8t限定)で運転できる4tトラックは、物流業界を支えるのに大活躍している車両です。
センター間輸送からエンドユーザーへの配送まで、様々な場面で活躍する4tトラックですが、実際に運転してみると、乗用車とは比べ物にならない大きさだということがわかります。
道幅の寸法ではギリギリ通れそうでも、その先の角が曲がれないということは日常茶飯事。うっかり住宅地に迷い込んでしまったら、広い道路まで下がり続けなければならないような事態もあります。
日本の狭い道路事情では、配送先までの道幅が狭くて4tトラックでは辿り着けないという状況は、実はしばしば発生しているのです。
一言で4tトラックと言ってもサイズは様々
4tトラック標準ボディ
4tトラックの標準ボディは、メーカーによって多少の違いはありますが、おおよそ以下の通りです。
全長:7600mm
全幅:2200mm
全高:2680mm
高さは平ボディの場合なので、バンやウイング車の場合は3480mm前後です。
4tトラックワイドボディ
ワイドボディの場合は、車幅が大型トラックとほぼ一緒です。
メーカーによって多少の違いはありますが、おおよそのサイズは以下の通りです。
全長:7600mm
全幅:2490mm
全高:2680mm
高さは平ボディの場合で、バンやウイング車などは標準と同じく3480mm前後ですが、もう少し荷台が高い車両もあります。
なお、単なるワイドボディの車両はあまりありません。ワイドの場合、ほとんどが次に挙げるワイドロングとなります。
4tトラックワイドロングボディ
ワイドロングボディもメーカーによって若干の違いがありますが、おおよそ以下のサイズです。
全長:8600mm
全幅:2490mm
全高:2680mm
バンやウイングなどの箱車の場合、高さが3510mmのこともあります。
なお、全長9600mmのスーパーロングボディもあります。
4tトラックが通行できる道路幅の簡単な見極め方
普通車とスライドできるか
まず大切なのは、対向車が来た場合にスライド(すれ違い)できるかどうかです。
もちろん4tや大型が来てもスライドできるに越したことはありませんが、それは無理でもせめて乗用車とスライドできる程度の道幅がなければ、その先で行き詰まることがあります。
スライドできないような道に入ってすぐに配送先の敷地がある場合には、早めにウインカーを出して「そこに入るから待っててね」と対向車に知らせましょう。
また、乗用車のドライバーは、トラックの挙動を理解していないこともしばしばあります。
物理的に通れる道幅であっても、しっかりと端に寄せてくれないドライバーもいるので、心にゆとりを持って相手が通過できる場所で待つことも大切です。
道路標識で確認
道路標識には、大型貨物通行禁止標識の下に、補助標識で「積〇t」と書いてある場合があります。この場合は最大積載量が補助標識の「〇t」以上の車両は通行できません。
逆にいうと、4tトラックでも最大積載量が2t未満であれば、積2tの道を通っても法的には問題ありません。
実際のtトラックの最大積載量は、装備により1.75t~4t程度ですが、車検証上の最大積載量がどうであれ、「積3t」と書いてあればその道は3t車ぐらいまでしか通れないだろうと判断したほうが無難です。
ましてや「積2t」の道路に入っていけば、道交法としては問題なくても道幅としてはまずアウトです。
地図アプリの活用
道幅まで登録して通行できる道路を検索する有料アプリもありますが、無料のGoogleマップのナビでも、航空写真を見ることである程度の対応ができます。
現に大型ドライバーの多くは、配送に出る前に航空写真で道幅を確認しています。運転中の操作は厳禁ですが、出発前に地図アプリの航空写真を見て確認しておく方法も有効です。
4tトラックは道路幅だけではなく車高にも注意!
住宅地や商店街などの狭い道では、トラックが通行することを想定せずに作られているため、箱車は高さに注意しなければならない危険な箇所が多々あります。
電線が垂れ下がっていたり、店の庇や看板が出ていたり、街灯や標識があったり。狭い道路を通ってみると、すでに道路標識が折れ曲がっているのを目にすることもあります。
あまり端に寄せすぎないよう、注意して通りましょう。
看板などを壊してしまえば物損事故になりますし、万が一電線に引っ掛けてしまえば、大きな損害を与えてしまうだけでなく、住人に多大な迷惑をかけることになります。
自分が運転する車両の感覚をしっかりと覚えて、狭路では特に注意深く運転しましょう。また、歩行者用信号機も低い場所に設置してあることがあるので、注意が必要です。
4tトラックの通行可否は事前に要確認!
大型トラックのように大型車通行禁止を気にする必要がない4tは、たしかに小回りがきくといえないこともありません。
けれど乗用車や2t車のようにどこでもスイスイ入っていけるものではありません。内輪差も大きいし、オーバーハング(いわゆる「ケツ振り」)もあります。
法的には通行可能とされている道でも、物理的に通行できない道は数多くあります。
初めて行く場所の場合は、すでに行ったことのある他のドライバーに確認するのが最も確実です。事前に荷主に聞いておくことも有効ですので、手間を惜しまないようにしましょう。
なお、実際に現地近くに行って通れないと感じたら、無理をせず配送先に連絡をして相談しましょう。
まとめ
4tトラックは宅配に使用されることもありますが、実際に苦労しているドライバーもたくさんいます。狭い道に入るときは「通れないかもしれない」という前提で運転することが大切です。
事故を起こさないよう、無理のない運転を心がけてください。