ダンプトラックの規格・種類・サイズ総まとめ!土砂ダンプと土砂禁ダンプの違いとは

   

ダンプトラックは建設現場などで欠かせない車両ですが、そのサイズや種類には色々なものがあります。サイズは他の一般的なトラックと同様に小型、中型、大型に分けることができます。

また、荷台の深さなどによって種類が変わってきますので、ここではそれらダンプトラックの特徴について紹介していきたいと思います。

ダンプトラックの規格・サイズ

小型ダンプトラック

小型トラックの条件は、

全長      4,700mm以内

全幅      1,700mm以内

全高      2,000mm以内

最大積載量  3,000kg以内

車両総重量  5,000kg以内 というものです。

小回りが利き、とにかく扱いやすいというのが小型トラックの特徴で、工事現場だけでなく運送などでも幅広く使用されています。これは基本的な規格ですが、細かくはメーカーや車種によってかわってきます。

「いすゞ自動車」のエルフなどが代表的なトラックとなります。

中型ダンプトラック

中型トラックは小型トラックの小回りの良さと大型トラックの大量の積載量のちょうど間にある規格のトラックです。

中型トラックの条件とは、

全長      12,000mm以内

全幅      2,500mm以内

全高      3,800mm以内

最大積載量  6,500kg以内

車両総重量  11,000kg以内 となっています。

免許に関しては現在では中型免許が必要になるのですが、2度にわたる法令改正があったため、かなり以前に普通免許を取得した人は8tまでの車両を普通免許で運転できるということもあって、ややこしいところでもあります。

運転する際には自分が持っている免許を確認する必要があります。

この中型は「三菱ふそう」のファイターなど豊富なバリエーションがある大きさでもあります。それだけ汎用性が高く、使い勝手が良い大きさだと言えます。

大型ダンプトラック

大型トラックはトラックの中でも最大の寸法や積載量を誇ります。運転するためには大型免許が必要になり、建設現場などでは欠かせないトラックとなっています。

大型トラックの条件とは、

全長    12,000mm以内

全幅    2,500mm以内

全高    3,800mm以内

最大積載量  6,500kg以上

車両総重量  11,000kg以上 となっています。

「日野自動車」のプロフィアなどが有名です。

ダンプトラックと荷台

荷台の種類・あおりの深さ

荷台も平たいもの、あおりが深いものなどさまざまな種類があります。あおりとは「煽り」と書かれるもので、荷台の横や後ろの枠の部分となります。

何を積載するかによってこのあおりが深いもの、浅いものとに分かれています。積載物によって使い分けることが重要です。

荷台の種類・動かし方

ダンプトラックはその荷台の形状や種類によって色々な種類に分かれています。まず一般的なのが「平ボディ」と呼ばれるダンプトラックです。

荷台部分が平たい板になっており、もっとも汎用性が高くて色々な業種に使用されています。それだけに日本でもっとも普及している種類のものとなっています。

平ボディの荷台部分の床を堅く強化した「強化ダンプ」と呼ばれるものもあります。

こちらは荷台に重い荷物を積載することを目的としたもので、床部分が強度の高いアルミなどで補強されていることによって、より重い荷物を運ぶことを可能としています。

また、クレーンが付いた「ユニックダンプ」と呼ばれるものがあります。

こちらはダンプの荷台部分にクレーンが付いているもので、他のクレーン車やフォークリフトを使わなくても荷物の積み下ろしをすることができます。

そのため、それらの別車両が入ることができない狭い場所での荷物の積み下ろしも可能となっています。

立米とは

ダンプトラックを使用する際には積荷の容量が重要となってきます。この容量の大きさのことを「立米」といい、「りゅうべい」と読みます。「1㎥」のことを指します。

容量が大きいものであっても最大積載量を超えていなければ運搬することが可能です。逆に容量が小さいものであっても最大積載量を超えるものについては運搬できません。

積荷の大きさや重さに注意しておきましょう。

ダンプトラックの規格・あおりの深さ

土砂ダンプ

あおり部分が低いもので、土砂などを運ぶ一般的なダンプトラックのことを指します。

一般の道路を走っているダンプカーは最大積載量が11tまでのものと定められています。

2~4tのものが小型、5~8tのものが中型、9~11tが大型と呼ばれています。このほかに大規模な土木工事現場などで使用される超大型のダンプカーもあります。

この超大型のダンプは「重ダンプ」と呼ばれており、最大積載量が20tから300tにも及ぶような巨大なダンプカーで、一般の道路を走るダンプカーとは違って大規模な土木工事現場やダムの建設現場などで使用されるものです。

基本的に一般の公道を走ることはできません。「オフロードダンプトラック」「マンモスダンプ」と呼ばれることもあります。

土砂禁ダンプ

深煽りダンプとは積み荷を載せる荷台部分の側面や後部の煽り(壁部分)を高くすることで荷台の容積を高めたものです。土砂のような比重があるものは最大積載量を超えるために運ぶには使用できません。

主に粗大ゴミ、ダンボール、プラスチック、発泡スチロールのような大きくてかさばるものを運搬するのに使われます。土砂を運ぶことが禁止されているので「土砂禁ダンプ」と呼ばれています。

ダンプトラックの規格・荷台の動かし方

リアダンプ

そもそも「ダンプ」とは「荷物などをまとめておろす」という意味があります。

リアダンプとはそのダンプカーのなかでも王道のもので、リアゲートと呼ばれる荷台の後方の部分から積荷をまとめておろすことが可能となっています。もっとも一般的なダンプトラックだと言えます。

三転ダンプ

「三転」とは「後方」「右」「左」のことです。一般的なダンプトラックは「後方」に積荷を降ろすというものになるのですが、この三転ダンプは後方以外に、右と左にも積荷を降ろすことが可能となっているのです。

狭い場所でも荷物を降ろすことができるというメリットがあるのですが、「故障しやすい」「車体費用が高い」という特徴があります。

ローダーダンプ(スライドダンプ)

重機などを運んでいて一気に積荷を降ろすことができない場合は荷台部分を下げることができるローダーダンプが使用されます。高い位置から荷物を降ろすことができないものに使われます

ダンプトラックと過積載

ダンプトラックは土砂など重量物を運ぶことが多いために過積載が起こりやすくなっています。

過積載の状態の車両は「制動距離が延びる」「横転しやすい」ということで事故につながる危険性が高まることになります。

また、過積載が発覚すると「ドライバー」「事業者」「荷主」それぞれが罰則を受けることとなります。必ず積載量を確認して過積載にならないようにしておきましょう

まとめ

建設現場など幅広い場所で必要とされるダンプトラックですので、種類や規格もさまざまなものが販売されています。それぞれの特徴をとらえて、うまく使い分けしていくようにしましょう。

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