4tオートマ限定中型免許で4tトラックは運転できる?オートマ化が進む運送業界!
運送業界では慢性的な人手不足が問題となっています。人材募集をしていないわけではありませんが、最近はオートマ専用免許しか取得していないという方がほとんどです。
そんな中オートマ限定免許しかないけどドライバーをしたいという方のために、4tトラックのAT車の普及状況と必要免許をご紹介いたします。
Contents
小型から大型までオートマ化が進む運送業界
現代でこそAT車が90%以上を占めていますがほんの30年くらい前まではMT車とAT車は半々くらいでした。
ところが現代では市販されているおよそ98%がAT車ということもあって、運転免許自体もAT限定免許の取得をする方が多いのです。
ところがトラックの場合はオートマを搭載している車が少なかったので、トラックのドライバーを目指す方はMT免許の取得が必須でした。
しかしながらトラック業界でもオートマのトラックが増えてきて、今では大型になればなるほどオートマ率が上がっているのです。
もちろん完全にオートマというのではなく、セミオートマというタイプです。
つまり乗用車のAT車とは違う仕組みとなっているので、AT限定免許を持っている方が大型取ればいいのか!という意味ではないのでご注意ください。
4tトラックのオートマ車はオートマ車限定免許で運転可能!
大型トラックがセミオートマなのはトルクの問題があるからですが、中型トラックや小型トラックの場合は現代のATの技術でも問題なく走ることができるので、オートマのトラックを導入している運送会社も増えています。
そして4tトラックオートマ車はAT限定免許の方でも運転することができるのです。
つまり特別にMT車の免許を取得する必要もなく、免許の取得時期によっては普通免許のままでトラックのドライバーとして仕事ができるわけですね。
なぜこのような動きになったのかというと、やはりAT限定免許を取得した人の方が圧倒的に多いという点と、その人たちがスムーズに仕事ができるようになるためでしょう。
運送業界の人材不足の解消もスムーズになるわけです。
なぜオートマ車が普及したのか?
ではどうしてオートマ車がトラック業界でも導入され続けているのでしょうか?その理由をさらに詳しくご紹介いたします。
技術の進歩
先ほど少し触れましたが、トラックは車体そのものが非常に大きくて重量も普通車とは比べ物にならないほど重いうえに、荷物をたくさん積み込んで輸送するのでトラックが大きくなればなるほどトルクが必要になるのです。
そのため従来のオートマの技術ではトルク不足になるため、どうしてもMT車が多くなってしまうわけです。
ところが最近ではMTの良いところとATの良いところを組み合わせたセミオートマや完全なオートマ車が生産されるようになったのですね。
ドライバー不足解消
運送業界の最大の悩みが人材不足です。今現在活躍している現役ドライバーの平均年齢の高齢化が進み、現役のドライバーが退職することになったら一気にドライバーがいなくなる危険もあるのです。
そこで考えたのが若い人をどうやって取り込むかです。
中でも最大の問題点が「若い人はAT限定免許しか持っていない」という点です。この問題を解決するためには「AT限定免許でも運転できるトラックを用意すること」が必要なわけです。
中でも一番需要が高い4tトラックのAT化が進んだというわけですね。
ドライバーの負担軽減
MTトラックのドライバーは順調に走っている時には負担はそれほど感じません。でも原則したり信号で止まったりする時にはクラッチ操作とシフトチェンジが必要になります。
中でも渋滞はドライバーが最も疲労を感じます。
こうしたドライバーの負担を少しでも軽減するためには、セミオートマやオートマのトラックの導入が必須になったのです。
それに操作がスムーズになれば荷崩れなどのトラブルも減るので、それも負担軽減につながっていきます。
一定の燃費性能の維持
MT車のトラックの場合、ドライバーの運転技術の良し悪しによって燃費に差が出ることがあります。これはシフトチェンジをするたびにアクセルワークが必要になるからですが、できればかかる燃料費を一定にしたいわけです。
この問題を解決するのがATのトラックの導入です。
もちろんアクセルの踏み方や走行中の癖みたいなもので多少のばらつきはあるかもしれませんが、ほとんど差が出ないというメリットがあるのでATトラックの導入が増えたようです。
荷崩れ防止
トラックドライバーなら誰もが経験したことがあるであろう『荷崩れ』は、荷物が細かければ細かいほど荷崩れした時に自分を呪ってしまうものですよね。
これは急ブレーキ急発進が原因になることが多いのですが、慣れている人でもたまにやるミスでもあります。
ところがAT車の場合はクラッチワークやシフトチェンジというものが無いので、MTのトラックよりも荷崩れが起きにくく、荷物の破損や配送の遅延といった致命的な問題が起こりにくくなります。
だからATトラックの導入が増えているのでしょう。
導入企業には負担もある
若いドライバーを確保したりドライバーの負担を軽減するためにATトラックの導入を検討している企業が直面する「負担」についてご紹介いたします。
導入コストの増加
4tトラックオートマ車の導入を検討している企業も増えていますが、導入コストがMTのトラックに比べるとどうしても高額になってしまうことが問題となっているのは事実でしょう。
例えば構造ですがMTの方が単純な構造になっていますが、オートマの場合はより複雑な構造になっているので価格が高くなりがちです。
そしてその価格差は年々縮んできてはいるようですが、まだまだ同じくらいとはいかないのが現状です。
そのため4tトラックオートマ車を導入する時にはドライバーの確保や導入時の価格をいかに抑えるかが重要になるでしょう。
修理費用の高額化
オートマの4tトラックは故障した場合に部品代や修理・修繕に時間がかかったり修理費用が高額になってしまうこともあるようです。
例えばMT車の場合だと交換できる部品を走行しない車両から取ることもできますが、オートマだとそうはいきません。
なぜなら導入してまだ年月が浅いため廃車にして部品を取ることができないからです。となれば故障した場合は新しい部品を取り寄せして、部品が届いたらそれを交換するといった方法しかないからです。
もっともっと4tトラックオートマ車が普及してくればこうした問題も解消していくでしょう。
女性ドライバーにも人気の4tトラックオートマ車
ドライバーというと男性が働いているというイメージがあるようですが、だからこそ女性ドライバーがいると「カッコいい」と思うものなのです。
そして国交省も女性ドライバーを応援する「トラガールプロジェクト」を立ち上げています。
でも今はオートマ限定免許しか持っていない人がほとんどなので、4tトラックオートマ車が大活躍するというわけなのです。
これまではトラックドライバーをやってみたいという女性がいても、オートマ限定免許しかないからあきらめていた方も多かったでしょう。
そんな時にオートマ限定免許の方でも運転できる、4tトラックオートマ車を導入している企業があったら、持っている運転免許とは別にMT免許や大型免許を取得しなくてもお仕事ができますよね。
実はトラック業界で女性ドライバーを欲しいと思うのには理由があって、女性ドライバーは安全運転する人が多く事故が少なく人当たりが良いことが多いので、運送会社としても女性ドライバーの雇用者数を増やすことに抵抗が少なくなってきたわけです。
こうした理由で女性ドライバーとして活躍したいと思っている方は、4tトラックオートマ車の導入をしている企業に就職してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、4tトラックオートマ車の導入が増えている運送業界のお話と、4tトラックオートマ車の導入にはまだまだ費用がかかってしまうというお話、そして女性ドライバーの需要が高まっているというお話をいたしました。
この記事が4tトラックオートマ車化について知りたい方のお役に立てれば幸いです。