中型トラックのタイヤ交換方法とは?自分で交換するために必要なものをご紹介
中型トラックを維持していくためには色々な維持費がかかるものですが、タイヤ交換もそれに含まれます。
しかしタイヤ交換は方法を知っていれば自分で行うこともできるもので、工賃を削ることが可能です。そこでここでは中型トラックのタイヤ交換について紹介していきたいと思います。
Contents
中型トラックのタイヤ交換に必要なもの
準備するもの・工具
まずタイヤを交換する際に必要となるものを紹介します。
- 鉄パイプ
- タイヤレンチ
- 輪止めするためのストッパー
- ジャッキ
- 交換するタイヤ
といったものです。
鉄パイプは用意しておくと交換したタイヤを転がすことができるので便利です。またタイヤレンチは手動でナットを外していくものですが、電動のインパクトレンチがあればさらに便利です。
タイヤ交換中に車が動かないためのストッパーや車を持ち上げるジャッキも用意しておきましょう。あとは交換する替えのタイヤがあれば用意は終了です。
規格をチェック
タイヤ交換を行う際にもっとも注意しなければいけないのが「規格」です。タイヤには2つの規格があり、ナットの締め方などが違っているために規格が違うタイヤを装着することはできないのです。
2つの規格とは「JIS」と「ISO」です。JISとは日本の国土交通省が制定している規格であり、ISOは世界各国で採用されている規格のことです。
世界全体で見ればトラックやバスなどの95%のタイヤはISO規格のものとなっています。
【JIS】中型トラックのタイヤ交換のやり方
輪止め
まずタイヤ交換中に車が動かなさいように交換するタイヤの反対側に輪止めを行っていきます。もちろんエンジンを切ってハンドブレーキがかかっていることを必ず確認しておきましょう。
そして下の部分にパイプを並べておけばタイヤを降ろした際にパイプの上を転がすことができるので楽に移動させることができます。
ナットを外す
JIS規格のタイヤは右側のタイヤと左側のタイヤでナットを緩める方向が違っています。右側のタイヤと左側のタイヤで違う向きに回していくことになります。
かなり固く締まっているものですのでレンチを使ってゆっくりと外していきましょう。緩んでくれば手で回すことができるようになります。
JIS規格のタイヤは外側のタイヤを外しても内側にもう一つインナーナットがありますので、そちらも外していきます。
内側のタイヤを交換・ナットを止める
ナットが外れたらタイヤを新しいものに交換してナットをとめていきます。このとき順番にとめていくのではなく対角線上にとめていくとバランスよくとめることができます。
また、一つ一つをレンチで完全に締めてしまうのではなく、すべてのナットを手で仮止めしていった上で最後にレンチを使って完全に締めるようにしていきます。
ナットは異常に締めすぎても緩すぎても故障の原因になりますので適正値でとめるようにしましょう。
外側のタイヤを交換・ナットを止める
内側のタイヤのバルブの位置と対角線になるように外側のタイヤをはめ込んでいき、ナットを閉めていきます。まずは手で仮止めしていってレンチで締めていきましょう。
【ISO】中型トラックのタイヤ交換のやり方
輪止め
まずは輪止めを行っていきます。これはJIS規格のものと同様にエンジンを切ってハンドブレーキをかけた上で輪止めを行っていきます。
タイヤを路上で交換する際には後方にカラーコーンなど目印となるものを置いて追突を防止するようにしておきましょう。
ナットをゆるめる
ISO規格のタイヤは後輪のダブルタイヤも1つのナットで締められているためにナットを緩めていくと外側だけでなく内側も外れることになります。
そのためISO規格のタイヤの交換の際には必ずジャッキアップが必要になります。この準備をせずにいきなりナットを全部外してしまうとタイヤがすべて外れてしまうことになるので注意しなければいけません。
ジャッキアップ
車には重心があり、そのバランスが崩れるとどちらかに傾いて大変なことになります。そのためジャッキを使用するべきジャッキポイントでジャッキを使用する必要があります。
ジャッキとトラックがしっかりとかみ合う場所がジャッキポイントです。その場所で適切にジャッキアップしていきましょう。タイヤが1~2cmほど上がって手でタイヤをまわすことができれば十分です。
ナットを外す
最初は固く締まっていますのでレンチを使って緩めていきます。緩まれば手で回せばナットを外すことができます。最初に緩める際には完全に緩めないようにすることがポイントです。
ナットを完全に緩めてしまうと他のナットに負担がかかるため、少し緩める程度で、この段階に来て本格的に緩めることになります。
タイヤの交換・ナットの仮止め
新しいタイヤをはめてナットを手で締めていきます。対角線上に締めていくとバランスよく締めることができます。手である程度締めたらレンチを使用して締めていきます。
しかしここではあくまで仮止め程度で、完全に締めてしまってはいけません。
ジャッキを下ろしてナットの本止め
ジャッキを使用しながら少しずつトラックの車体を降ろしていきます。ここは焦らずにゆっくりと降ろしましょう。そしてナットをレンチを使用して完全に締めていきます。
ここでも対角線上に締めていくとバランスよく締めることができます。すべてのナットが完全に締まったらタイヤ交換が終了です。
自分でタイヤ交換するときの注意点
タイヤ交換のタイミングは?
タイヤは経過年数5年程度で交換するのが基本です。また、交換のタイミングは走行距離や走行頻度、運転の仕方、空気圧などによっても大きく変化します。
急加速や急ブレーキなど乱暴な運転をしているとタイヤが傷むのが早くなり寿命が短くなります。
トルクの強さは規定どおりに
タイヤには締め付けトルクがあります。締め付けトルクとは走行中にタイヤがしっかりと固定されるように規定されたホイールナットを締め付ける強さのことを指します。
これが規定よりも弱いとナットが緩んでしまって危険ですし、強すぎると中のハブボルトを破損させてしまうために強く締めれば良いというわけでありません。
作業中であることを周知
整備工場や車庫などでタイヤ交換をしているのであれば問題ありませんが、路上などで緊急で交換しなければならないときなどは追突事故などを防止するためにカラーコーンなどを設置して作業中であることをはっきりさせる必要があります。
中型トラックのタイヤ交換の工賃・時間
中型トラックのタイヤ交換を頼むには?
タイヤを自分で交換せずにプロに頼む場合には、「ディーラー」「カー用品店」「整備工場」「タイヤ専門店」「ガソリンスタンド」などに依頼することができます。
中型トラックのタイヤ交換の工賃は?
工賃としてはディーラーに頼むと一番高く、ガソリンスタンドなどが一番安いと言われています。かなり差がでてきますが、平均すれば一本につき3000円程度です。
まとめ
中型トラックのタイヤは工具を準備して、交換方法を知っていれば自分で交換することが可能です。
ただしタイヤの交換が適切でなければ事故につながる危険性があるために自信がない場合はプロに依頼するようにしましょう。