キャリアカーの運転に必要な免許/資格とは?取得方法や制限について
キャリアカーという車両をご存知でしょうか?あまり聞いた事がないかもしれませんが、その車両を見ると「これがキャリアカーか!」と誰もが知っている車両です。
今回はこのキャリアカーの運転操作する時に必要になる免許、資格についてをお話いたします。
Contents
キャリアカーとは?
そもそもキャリアカーってどんな車なのか?まずはそこがわからないと話が先に進みませんよね。
すごくわかりやすいのが「ディーラーに新車を積んでくるトラック」がキャリアカーと言います。こういう言い方をするとすぐわかりますね。
車を乗せてキャリーしてくるからキャリアカーなんです。キャリアカーは自動車を何台も積んで日本中に輸送する事ができる車両です。
そしてこのキャリアカーを運転するためにはそのトラックの大きさによって免許が必要になるわけです。
ちなみにキャリアカーには大きさがあって2トンもあれば4トンもありますし、一度に何台も積んで走れるようなトレーラータイプのキャリアカーもあるのです。
だから運転するキャリアカーの大きさで必要な免許を取得しましょう。
必要な免許はキャリアカーの種類によって変わる
キャリアカーの免許にはどんな免許があるのか?種類によって違う免許や資格をご紹介します。
ローダーの運転に必要な免許
キャリアカーにはローダーという車種があります。このローダーというのは何かというと、積載台数が1台のみのキャリアカーの事です。別名トランポという呼び方をする事もあります。
ローダーの運転に必要な免許も大きさで変わってきます。
- 5トン未満、積載量3トン未満・・・普通免許
- 8トン未満で積載量5トン未満・・・中型限定免許
- 5トン~11トン、積載量が3トン~6.5トン・・・中型免許
- それ以上・・・大型免許
などが必要になります。
単車の運転に必要な免許
単車とは2台~5台くらいの車両を運搬できるタイプのキャリアカーです。このクラスになると普通免許や中型免許で運転をする事はできません。必要なのは大型免許になります。
単車のキャリアカーは大型ではありますが、トラックタイプの車両を使っているので大型免許を持っていて走るのに慣れている方ならそれほど違和感なく運転操作する事ができるでしょう。
大型免許を取得するには普通免許を取得して通算3年以上の運転経歴があれば大丈夫です。
トレーラーの運転に必要な免許
キャリアカーで一番多くの車両を積んで輸送できるのがトレーラータイプです。トレーラータイプは全長が19メートルもある長いトラックになるのでトレーラーの免許も必要になりますし、高い技術も必要になります。
トレーラー免許(けん引免許)を取得するためには、普通運転免許があり大型免許や大型特殊免許を取得して、通算で3年以上の経験が必要になるので注意が必要です。
ちなみにキャンピングカーなどの場合は18歳から取得が可能です。
免許取得情報を紹介!
ここではキャリアカーの運転をするために必要な運転免許を取得するにはどうすれば良いのかについてを簡単に説明していきます。
準中型免許
準中型免許は2017年3月12日に始まった新免許です。それまでは準中型は無くて普通運転免許で運転する事ができていたのです。
ところが普通乗用車の運転をしている方がトラックの運転をするため、交通事故が非常に多かったのです。
そのため普通免許で運転できる大きさを引き下げて、中型未満の5トントラック限定の運転免許として準中型の運転免許が作られてわけです。
免許の取得条件は満18歳以上である事です。この条件を満たしていれば誰でも取得が可能です。
運転できるのは
- 車両総重量・・・7500kg未満
- 最大積載量・・・4500kg未満
- 乗車定員・・・・10名以下
であることです。教習所で学び試験を受けると取得しやすいでしょう。費用については4時間の教習で6万~8万程度です。受験費用は3,000円ですが一発免許は避けた方が良さそうです。
中型免許
中型免許は11トン未満のトラックを運転する事が可能です。ほとんど大型トラックと変わりませんね。ただし最大積載量は6.5トン未満です。トラックの大きさは大型トラックとほとんど変わりはありません。
だからこそ専用の運転免許が必要になるわけですね。ちなみに平成19年以前に免許の取得をした場合は8トンに限ると記載されていますが、この場合は最大積載量が5トン未満の車両までしか運転ができません。
免許の取得をするためには教習所に行く事をおすすめします。一発免許はまず受からないからです。
免許を取得するための条件は普通免許を取得して2年以上の運転経歴が必要です。費用相場は20万~25万程度です。
大型免許
大型免許の取得をするためには普通免許などの免許を取得して3年以上の運転経歴が必要になります。取得年齢も満21歳以上でなくてはなりません。
大型免許では
- 車両総重量・・・11トン以上
- 最大積載量・・・6.5トン以上
のトラックの運転が可能です。
よく昔は一発免許で取得するなんて言う方がいましたが、ほとんど落ちて教習所に通うくらいの費用がかかったなんて話もちらほらありました。そのため教習所に通って免許の取得をする事を強くおすすめします。
合宿免許だと19万円前後で取得ができ、通学すると25万円前後かかります。一発試験は4万円と安いですが5回落ちたらかなりの金額になりますね。
けん引免許
けん引免許の取得をするとキャリアカーの仕事の幅も広がります。それにキャリアカー以外のトレーラーの仕事にも就けますので取得しておくと非常に重宝する運転免許です。一発免許で取得はほとんど無理でしょう。
取得条件は普通免許、大型免許、大型特殊のどれかを取得している事が条件です。
満18歳以上なら取得する事ができますが、大型免許を必要とするので早くても満21歳以上でしかキャリアカーの運転はできません。
合宿だと12万~16万、通う場合は10万~15万ほどかかります。一発試験は合格が稀です。何度も受験したら合宿や通いの方が安いと思うでしょう。
キャリアカーの運転に必要な資格は?
ここではキャリアカーの運転に必要な運転免許意外の資格について説明していきましょう。
小型移動式クレーン
小型移動式クレーンつまりユニックですね。キャリアカーには小さなクレーン装置が搭載されているものもあります。
どうしてそんなものが必要なのかというと、それはキャリアカーが廃車や故障車の移動に使われるからです。
小型移動式クレーンの免許の取得条件は18歳以上、講習は学科が10時間、実技が6時間、講習日数で言えば2.5日程度です。
コースによって学科や実技の時間は変わりますが、費用については25,300円~31,200円くらいです。
巻き上げ機特別教育
巻き上げ機特別教育も取得しておくと良いでしょう。巻き上げ機というのはウインチの事ですね。ウインチを使って輸送するものを上げたり下げたりするのに必要な資格になっています。
キャリアカーのどこにこれが必要なのか疑問ですよね。キャリアカーではレッカー移動したりする時にウインチを使って移動させます。そのためウインチを正しく使えないと困るわけです。
受験資格は満18歳以上で教材費を含む受講料は10,500円です。学科に6時間強、実技に4時間強かかります。
まとめ
今回はキャリアカーとはどんな車なのかや、キャリアカーの運転にはトラックのサイズにあった運転免許が必要であるという点、さらにキャリアカーを操作するのに必要な資格などについてをお話ししました。
この記事がキャリアカーの運転手を目指しているかたのお役に立てれば幸いです。