キャリアカーの寸法やサイズ、高さや幅などを車種別で紹介!
カーディーラーや中古車店、整備工場など、自動車を扱う現場と切っても切り離せない関係にある車両といえばキャリアカーですよね。
このキャリアカー、運ぶ車のサイズや台数によって様々な寸法やサイズが存在することはご存じでしょうか。
今回はキャリアカーの購入を検討している方のために、キャリアカーの寸法や積載台数、積載量について車種別に紹介していきたいと思います。
Contents
車を輸送できるように設計されたキャリアカー
詳細な説明に移る前に、まずはキャリアカーにまつわる基本的な知識を押さえておきましょう。キャリアカーとは、自動車を運搬することを専門として設計された輸送用車両の総称です。
カーディーラーにはもちろん自動車が置いていますし、中古車のオークション会場や展示会などでも車がずらりと並んでいる光景を見ることができますよね。
あれら全てを運び込むのがキャリアカーの役割なのです。
ちなみに、故障車を整備工場まで運ぶ場合などはともかく、自走できる新車や中古車をなぜわざわざキャリアカーで輸送しなければならないのかというと、車は走行距離がかさめばかさむほど価値が落ちていくものであるため。
顧客に引き渡す前に走行距離が伸びないよう、自走させずにキャリアカーで運ぶわけです。
また、キャリアカーを使うことによってドライバー一人で複数台の車を運ぶことができるというメリットもあります。
キャリアカーの寸法は車種によって違う!
普通のトラックを想像してみてください。トラックにはいろいろなサイズがあり、積み込む荷物の種類や目的地までの距離に合わせて車種が使い分けられていますよね。
キャリアカーの場合でも同じです。
輸送する車の台数によって車種が異なり、キャリアカー自体の寸法も変わってくるのです。
なお、キャリアカーの車種は大きく分けてローダー、単車、トレーラーの3種類。それぞれの特徴や寸法を下記で解説していきますので、ぜひ目を通してみてください。
キャリアカーの寸法を車種別で紹介!
ここからは前述のとおり、キャリアカーの車種それぞれの寸法を見ていきます。
1台積みのローダーの寸法
車両1台のみを積載するタイプのキャリアカーはローダーと呼ばれます。
普通免許でも運転できるため最も多く使われ、業者が使うのはもちろん、アマチュアレーサーなど個人で所有しているケースもあります。
ローダーは2t~3tのトラックをベースにして作られるため、寸法も2tクラスのトラックに準じます。
全長4,700mm以内、全幅1,700mm以内、全高2,000mm以内、最大積載量3,000kg以内、車両総重量5,000kg以内が目安です。
複数台積み単車の寸法
積載台数2~5台のキャリアカーを単車と言います。このサイズのキャリアカーからは、運転するために大型免許が必要となります。
単車タイプのキャリアカーは、中型トラックや大型トラック、具体的には8t~25tサイズのトラックをベースに改造されています。
大型トラックベースを基準とすると、全長12,000mm以内、全幅2,500mm以内、全高3,800mm以内、最大積載量6,500kg以上、車両総重量11,000kg以上という寸法になります。
8台積みも可能なトレーラーの寸法
6台以上の積載が可能なキャリアカーのことをトレーラーと呼びます。トレーラーの最大積載数は8台となっており、もちろん運転するためには大型免許と、さらに牽引免許が必要になります。
トレーラータイプの寸法は全長19メートル以内と定められています。保安基準としては、幅2.5m以下、高さ3.8m以下、最小回転半径12m以下という数字になっています。
一般的なトラックと比べると?
ところで、通常のトラックと比べてキャリアカーはどの程度大きいのでしょうか。それとも小さいのでしょうか。
キャリアカーのサイズ感を想像するために、比較対象として大型トラックとセミトレーラーの寸法を参照してみましょう。
大型トラックの寸法
まずは大型トラックの寸法です。一般的に、大型トラックに分類されるのは10t車以上のトラックです。
条件としては先に述べたとおり、全長12,000mm以内、全幅2,500mm以内、全高3,800mm以内、最大積載量6,500kg以上、車両総重量11,000kg以上ですね。
実際の25tのトラックの例としていすゞの「ギガ」Gカーゴを見てみると、全長11,985mm、全幅2,495mm、全高3,795mmとなっていました。先に挙げた基準の範囲内に収まっていることがわかります。
セミトレーラーの寸法
では、セミトレーラーのほうはどうでしょう。
セミトレーラーとはトラクター部分に連結することで荷物を運搬できるようになるトラックのことで、日本国内で一般的にトレーラーと言った場合大抵はこれのことを指しています。
トラクター側の前軸からトレーラー側の後軸までの距離が最遠軸距になる構造上、普通のトラックよりも車体が長くなるのが特徴です。
セミトレーラーの寸法は最大全長が法令で定められており、18mが限度となっています。
ただし最大サイズまで達するセミトレーラーは少なく、最も多く使われているのは連結時の全長16.5mのトレーラーです。
セミトレーラーベースのキャリアカーは連結全長17m以上になることもあるため、やはりキャリアカーのほうが普通よりも車体が大きくなりがちと言えますね。
全長19mのフルトレーラーも!
フルトレーラーとは、荷重の大部分がトレーラー自身にかかるタイプのトレーラーのことです。名称から察しがつくかもしれませんが、セミトレーラーよりもさらに最大サイズが大きくなります。
トレーラータイプのキャリアカーは、このフルトレーラーをベースに作られることもあります。
セミトレーラーベースでは普通乗用車を7~8台積載するのは難しいからです(軽自動車ならばサイズによっては可能です)。
乗用車7~8台の積載に対応できるタイプのフルトレーラーベースのキャリアカーは、連結全長19mにも達します。
まとめ
この記事ではキャリアカーについて、車種別の寸法を紹介させていただきました。
なお、今回は他のトラックと比較する方法を取りましたが、他にサイズ感を知る方法としては諸元表を参照することが挙げられます。
より正確な数字を把握したい場合はチェックしてみるとよいでしょう。