大型免許の一発合格を目指す方へ!合格率や試験内容を解説!
トラック運転手はますます高齢化、ドライバー不足が進んでいるという現状がある中で、特に重視されているのが大型トラックのドライバーです。
給料も高く設定されることが多いことからドライバーをする人にとってはぜひ取得をしたい免許でもあります。
免許の取得は教習所に通うか、一発試験を行うかになるのですが、取得費用を考えて運転免許センターでの一発試験に臨む方も多くなってきています。
そこでここでは、大型免許一発試験についてくわしく紹介していきたいと思います。
Contents
高まり続ける大型運転手の需要!
ネットショッピングの増加などによって流通業界はますます需要が高くなっています。最後に配送をするのは小型のトラックであっても、事業所間、倉庫間などの移動には大型トラックが使われることが多いのです。
しかし大型トラックを運転するためには大型免許を取得していなければいけないため、その需要はますます高まっています。大型免許を取得していれば就職や転職に大きく有利になるのは間違いないでしょう。
大型一種免許取得方法について
指定教習所を卒業
普通免許と同じように教習所に通って免許を取るという方法です。もっとも一般的な方法で合格率も高くなるのですが、通う期間は時間が取られてしまうことと費用が20~30万円ほどかかってしまうというデメリットもあります。
また、合宿を利用するという方法や、「大型特殊」などとセットで取得するといったコースが用意されていることも多くあります。
運転免許センターでの一発試験
こちらは教習所に通うことなく、運転免許センターでいきなり試験を受けるというものです。
教習所に通うという時間や手間が省略できるだけでなく、費用も試験に関する4万円ほどだけとなりますので、合格できればかなり効率よく免許を取得することができるという方法です。
大型一種免許の一発試験合格率は?
教習所に通う方法と一発試験を受ける方法で大きく違っているのが「合格率」です。教習所に通う場合は、ここ数年の合格率を見ていくと90%以上となっており、しっかりと指導を受ければほぼ合格できていることがわかります。
それに対して一発試験の場合は合格率が20~30%ほどとなっており、合格している人も3~5回と複数回試験を受けて合格しているということがわかります。
つまりいきなり一発試験を受けてもなかなか合格するのは難しいという現状があります。一発試験を5回以上受けるようになれば教習所に通った場合と同じくらい費用がかかってしまうということになります。
運転免許センターでの一発試験までの流れ
先ずは適性検査
最初に適性検査を受けることになります。適性検査は以下の内容となります。
①視力(深視力)
両眼で0.8以上、片眼で0.5以上深視力検査3回の平均誤差が2cm以下であること
②聴力
補聴器を使用せずに、日常の会話を聴取できること
10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえること
③色彩識別能力
赤色、青色、黄色の識別ができること
④運動能力
障害がないこと
ここで検査に不合格になると先に勧めないということになります。特に他の運転免許と違っているのは「深視力」の検査基準が厳しいということです。
仮免許取得を目指す場内試験
大型試験を受ける際には場内において、
- クランクの走行
- S字通路の走行
- 坂道発進
- 隘路への進入
- 停車および発進の実施
といった試験が行われることとなります。
大型車両ですので、小回りが利かないということを踏まえた上での運転をしなければいけません。衝突や脱輪には十分に注意しましょう。
仮免許取得後に路上練習
仮免許を所得できれば路上練習を行います。これも他の免許と同様に必ず必要となるものです。
運転可能時間が制限されており、1日2時間を上限として10時間以上を行う必要があるために最短でも5日間が必要になります。この路上練習を終わらせないと、路上試験を行うことができないようになっています。
これは教習所に通っていれば特に問題がないのですが、一発試験を行う場合には、
- 大型車両を自分で用意すること
- 大型免許の運転経歴が3年以上ある人に同乗してもらうこと
- 「路上練習申告書」を用意すること
- 同乗者の免許証のコピー(表裏)と練習車の車検証のコピーを用意すること
本試験
すべての条件をクリアすると本試験を受けることとなります。この試験日は平日しか実施されておらず、予約が必要となります。
まずは場内で「方向転換」「縦列駐車」のどちらかを行った上で路上に出ていきます。たいていは5kmほどを走行することになるのですが、その間、試験官が減点などを行っていくことになります。
本試験合格者のみ取得時講習
路上試験に合格をしたら「大型免許所得時講習」「応急救護処置講習」を教習所で受けることになります。
大型免許を扱っている教習所のみの扱いとなっており、予約をして受講しにいくこととなります。
一発試験で試験官が注目しているポイントとは?
安全確認が出来ているか
大型トラックを運転する際にもっとも重要となるのが「安全確認」です。車体が大きいだけに安全確認を怠って走行すると事故につながる可能性が高いだけでなく、事故が起きた時に大きなものとなることが多いのです。
進入先の確認、左折時や車線変更の際の安全確認などやりすぎるくらいでちょうど良いのです。技術が高くても安全意識が薄いと判断されると大きな減点となる場合があります。
車両感覚をつかめているか
大型車両はその車体の大きさから「車両感覚」を正しくつかめているかどうかが重要となります。バックや方向転換を行う際の位置間隔の把握や視覚の確認が困難になりやすいだけに接触が起こりやすいのです。
大型車両の車両感覚が正しくつかめていないと左折時の内輪差がうまく判断できずに巻き込み事故、接触事故、脱輪などが起きてしまうことになります。
また、それを避けるために膨らみ過ぎると対向車などに接触する可能性もあります。ミラーをつかっても死角が多い大型車両だけに車両感覚をつかむことが重要なのです。
試験コースに間違いはないか
試験の際に使用されるのは大型車両が走行することができるコースです。初めて走行する道は戸惑うことも多くなることがあります。
そのため、戸惑わない、間違わないようにするためには試験場の周囲の大型車両が走行できる道をあらかじめ確認しておくとかなり落ち着いて運転することができます。
本番の試験の際には試験官から指示が出されることになるのですが、やはりあらかじめ道を知っていれば余裕を持って運転できることになります。
大型一種免許の一発合格は不可能ではないが…
事前に準備がしっかりとできていれば一発試験に合格することは不可能なことではありませんが、やはり教習所に通った場合と比べるとその合格率は格段に低くなっています。
一度で合格できれば時間、手間、費用の省略になりますが、一発試験を何度も受けることになれば教習所に通った方が早くて安いということもあるのです。
また、一発試験を受ける場合は手続きをすべて自分でしなくてはいけないということもありますし、練習用の大型車両の準備や同乗者の手配も自分で行わなければいけません。
それらが簡単に準備できる環境であれば良いのですが、そうでないのであれば教習所に通った方が楽で確実ということになるでしょう。
まとめ
大型免許の需要はますます高まってきています。そのため、ドライバーをしていくのであればぜひ取得したい免許となるのですが、教習所に通うか一発試験を受けるかは悩む人がいるかもしれません。
前もって準備がしっかりとできていれば一発試験という選択も良いかもしれませんが、安全で確実に合格したいのであれば教習所に通うことをおすすめします。